私を呼ぶ声
白い靴が泥だけでも
公園のブランコ 秘密の子猫
日暮れまで遊んで あなたの呼ぶ声
夕飯の匂いと 伸びていく影
出典: 思い出は奇麗で/作詞:Aimer 作曲:Aimer
多くの人が子供の時、公園で遊んだことがあると思います。
公園にあるブランコ、そして秘密で育てていた子猫。
公園には子供が大好きな要素がたくさんありますよね。
時には、日が暮れている事に気づかず遊んでいたこともあります。
そんな時、私たちの名前を呼んで気づかせてくれたのが父親。
父親の姿を見ると、どこか安心感のようなものさえありました。
公園で過ごした時間は、少しの時間だったかもしれません。
しかし、記憶として残っているのは大きなものだったりします。
違う景色
誰よりも1番大きな背中
世界中で1番優しいその手
疲れてたくせして肩車なんてね
触れるほど夕日が近くに見えた
出典: 思い出は奇麗で/作詞:Aimer 作曲:Aimer
父親の存在というのはいつの時代も大きいものです。
ですが子供の時というのは、より大きな存在に感じます。
後ろ姿を見れば、大きな背中。
なにかあれば、そっと手を差し伸べてくれる優しい手。
仕事で疲れていても肩車をしてくれたこともあります。
普段はずっと遠くに見えていた夕日。
そんな夕日だって、父親の肩に乗れば手が届きそう。
そう思えたこともあります。
父親は、子供の私達に違う景色を見せてくれました。
思い出は奇麗だ
憧れがなって
ひとりでにこぼれたのは
あなた譲りの癖
出典: 思い出は奇麗で/作詞:Aimer 作曲:Aimer
思い出を振り返ると、父親が出てくる人も多いかもしれません。
人々には、無意識でも父親に憧れていた時が少なからずあると思います。
それだけ私達と身近な存在の父親。
私達には親子だからこそ、どこか似ている部分があります。
似ている部分、つまりは癖などの遺伝を父親は私達に残しました。
どれだけ時間が過ぎ去ろうとも、そこだけはなかなか変わりません。
だからこそ、いつでも私達から父親というものを感じられるのかもしれませんね。
歌詞解説のまとめ
もう少しだけでも あと少しだけでも
そばにいれたら 何を伝えただろう?
思い出は奇麗で 憧れてたんだ
ひとりでこぼれたのは
あなた譲りの癖
出典: 思い出は奇麗で/作詞:Aimer 作曲:Aimer
父親と過ごせる時間には、いつか必ず終わりが訪れます。
なにかを機に、遠く離れてしまい終わってしまう人。
あるいは、死という避けては通れないものを機に、終わってしまう人。
人によってその終わりの訪れ方というのは異なりますよね。
ですが、その中でも同じことが1つあると思うんです。
それは「後悔」という気持ち。
それがこの歌詞で表現されています。
後悔
「もう少しだけでも、そばにいれたら。」
「もっと伝えたいことがあったのに。」
きっと別れが訪れた人々の多くはこの感情を抱くと思います。
ではなぜこの後悔を多くの人がしてしまうのか。
それは普通に生活していても気づけることではないからです。
Aimerの想い
人間はなにかを経験してやっと気づける生き物です。
ですが大切な人との別れは、頻繁に経験するものではありません。
だからこそ、Aimerが伝えようとしている事。
それが「もっと、人との時間を大切にしてほしい。」という想い。
これは決して父親だけに限りません。
親族、親戚、友人、先生。
大切な人がたくさんいる人だっています。
その中で、関わる時間を大切にするという事。
それは「その人達と関わる時間を増やして」ということではありません。
「その時その時を大切にしてほしい」
「ほんのわずかな時間でも、濃密な時間を過ごしてほしい」
それがこの曲から伝わる彼女の想いではないでしょうか。