「君の名は。」で知名度を上げたRADWIMPS
小気味よいギターサウンドが核となった曲調が特徴のロックサウンドを奏でる、4人組ロックバンド、RADWIMPS。
2001年にバンドを結成、2005年メジャーデビュー、その独特の音楽性はインディーズのころからコアなファンの心を掴んできました。
ロック好きの間にはすっかり浸透していたRADWIMPSの名は、新海誠原作、監督の長編アニメ映画「君の名は。」の音楽を手掛けたことで、音楽ファン以外にもその名が知れ渡るようになりました。
「君の名は。」は興行成績250億を超え、日本国内で公開された映画としては歴代4位をマーク。
海外興行においてはそれまで1位であった宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」を抜き、日本映画として歴代最高の興行収入を記録しました。
映画音楽を手掛けたきっかけは?
もともとRADWIMPSが好きであった新海監督がこの映画の音楽を依頼したところ、その時新たな挑戦を求めていたというRADWIMPSの思惑にぴったり当てはまる絶妙のタイミングであったそうです。
そうしてRADWIMPSがこの映画の全音楽を手掛けることとなったといいます。
曲のイメージから作りたいシーンがあったと語る新海監督の熱意もあり、RADWIMPSは映画製作のかなり初期の段階から関わっていたようです。
その結果、音楽の世界と映画の世界が見事にシンクロし、映画は近来まれにみる大ヒット。
RADWIMPSが発表したサウンドトラック「君の名は。」は、オリコンアルバムチャートにおいて2週間連続1位を記録しました。
RADWIMPS初のアルバム首位獲得作品でもあります。
「シュプレヒコール」の収録アルバムはあるの?
今回ご紹介する曲「シュプレヒコール」は、アルバム「君の名は。」から遡ること4年、2012年に発売されたシングルです。
インディーズ、メジャー通して14枚目のシングルとなるこの作品は、オリコン週間チャートにおいて4位を記録。
残念なことに、なんとアルバムには未収録です。
RADWIMPSにはアルバム未収録のシングル曲がこの他にも結構あり、2010年発売の「マニフェスト」、2015年発売の「ピクニック」などもアルバム未収録のようです。
RADWIMPSはまだベストアルバムを出していないので、これからもし出るのであれば「シュプレヒコール」をはじめとするアルバム未収録作品の収録を期待したいところですね。
代わりに最新アルバム情報!
RADWINPSの最新アルバムは、2016年の11月に発売された8枚目となるオリジナル・アルバム「人間開花」です。
「君の名は。」のサウンドトラックに収録された「前前前世」と「スパークル」のオリジナルバージョンを改めて収録し、オリコン週間チャート1位を獲得しました。
11月という年度の終盤にリリースしたにも関わらず、2016年度の年間15位にランクインするなど、ファンに熱狂的に受け入れられました。
「君の名は。」のサントラの発売から約3ヶ月という短いスパンでのリリースも、功を奏したと言えるのではないでしょうか。
内容が深いと話題の歌詞を検証
それでは、「シュプレヒコール」の歌詞の世界を堪能しましょう。
今日も世界のあちらこちらで
述語と主語がやりあってんだ
文脈さえも通り越しちゃえば
きっと平和の世界征服さ
僕らの当たり前の毎日が
それだけで罪と言われんなら
いいよ半端なアメとムチなんか
1000年分まとめて 裁判を
出典: シュプレヒコール/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「お前が」「俺が」「俺に」「お前に」
責任のなすりつけあいや、言った、言わないの水掛け論
例えば世界戦争だって、一番初めのきっかけは隣人同士のそんな些細な争いごとだったかもしれない
もしくは手柄の奪い合いや、騙しあい、貶めあい、
世界中のどこでも、そんな些細なやり取りは変わらず行われていて
ちょっとの間違いぐらい、少しの行き違いくらいおおらかにみんなが許すことができれば
もっと平和は浸透して行くのだろうに
世界のいたるところで
悲惨な内乱や、飢餓や、テロなどが起こっていて
でも今僕たちの過ごしている当たり前の毎日は平和で
今僕たちは平和ボケしているとか、恵まれた環境にいて、だらけきっているとか言われるけど
ここに、この時代に生まれたのは自分の意志じゃない
でもそれが罪だって言うなら
甘んじて裁かれようじゃないか
産まれてきた奇跡
たまたま空いた穴に僕たちは 天文学的方程式で
産み堕とされたそれだけなんだ本当に ただそれだけなんだ
今日も世界のあちらこちらで
呪文のように飛び交ってんだ
産まれてきただけで奇跡と
分かったから一つだけ いいかい
出典: シュプレヒコール/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
産まれてきただけで奇跡ってことはよくわかってる
それがありがたいってことも
命は尊いものだし、誕生の瞬間は感動的なものだ
産まれて来たくても、来られなかった命があることだって、ちゃんとわかってる
それでも、それは僕らが選んだことじゃないし
どうしても言いたいことが一つだけあるんだ
V.I.P限定商品の割に
このギリギリの日々は何?
どうせ奇跡で産み落とすなら
ちゃんと最後まで起こしてよ
平和と退屈の差なんてさ 起き抜け見た空の方角で
待ちに待った核弾頭が僕らの頭通りこしてった
いよいよ三次世界戦争だ
出典: シュプレヒコール/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎