「ナノ・セカンド」のカップリング曲「LIFE」を紹介
今回紹介するのは2013年12月18日、UVERworldの25枚目のシングルとしてリリースされた「ナノ・セカンド」にカップリングとして収録されている「LIFE」という楽曲です。
カップリングという立ち位置にありながらも、ファンからの人気は表題曲に負けじと高いこの曲。
2018年7月18日にリリースされたベストアルバム「ALL TIME BEST」に収録されたこともまた、その人気の高さを物語っていますね。
公式Youtube上にもフルで聴ける音源がアップされていたりと、楽曲の存在感からもカップリングだということを忘れさせられます。
カップリングはおまけではない
最もメンバーにとってはどの曲も全霊で向き合って作って来た曲に変わりはありません。
しかし作品に仕上げる以上表題曲は選ばざるを得ないのです。
表題曲が注目されるのは当然のことですが、カップリングは決しておまけではない。
そんなことを考えていると、表題曲か否かという線引きは無意味なのかもしれないと感じさせられますね。
歌が始まってもそのゾクゾクする感覚をそのままに、リズムアプローチの効いたTAKUYA∞のボーカルワークが展開されます。
彼の持ち味と言えば、そういったリズミカルな部分と流麗な歌唱部分を1曲の中に織り交ぜているところでしょう。
この楽曲でもその持ち味は存分に発揮されていて、Bメロでは憂いの表情、サビではこみ上げてくる熱さをそれぞれ感じさせてくれます。
楽器隊の様々な要素を取り込んだ楽曲展開も目まぐるしく、最後まで飽きることなく聴き惚れる1曲ですね!
哀しい歌で感動させるよりも、背中を押すようなメッセージを
制作のきっかけになったのは、TAKUYA∞が後輩のライブを観に行った際に感じたことだったそうな。
なんでも「哀しい歌ばかり歌っていては、聴いている人たちも哀しい気持ちにさせてしまう」と感じたTAKUYA∞は「もっとハッピーな曲を作っていこう」と後輩と会話を交わしたといいます。
彼自身が哀しい歌を歌うことも間違ってはいないと言っているように、世の中には哀しい歌もたくさん溢れていますよね。
そういう楽曲に癒されることだって確かにあります。
ただそこはTAKUYA∞の人間らしい部分が表れたところ。
彼自身が哀しい曲で感動させるのではなく、前向きな曲で背中を押したいという気持ちを持っていることは彼らの様々な楽曲から伝わってきます。
やはりUVERworldの音楽というのは、彼らの人間性から成り立っている音楽なのです。
後輩のライブがきっかけになって作られたという「LIFE」にも、そういった部分を感じられる箇所がたくさん出てくるはず。
ここからは歌詞の内容から楽曲の魅力に迫っていきましょう!
世の中そんなに甘くはない
煙に巻く事で その存在が急に明らかになってく事も少なくは無い
back ground noise
不可能に×して 贖(あがな)っても take back 助走つけて打ち返される
back ground noise
出典: LIFE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld
ここで歌われているのは要するに「世の中そんなに甘いことばかりではない」ということ。
「煙に巻く」というのはうやむやにするという意味ですが、面倒なことに対してうやむやにして逃げてしまいたいとは誰しも頭をよぎることですよね。
でもうやむやにしようとした結果、事態が余計にややこしくなっていくことも珍しくないのです。
具体的に言えばいつもうやむやにして逃げてしまうような人が周りから信用されることはありません。
そのときは楽でも、後々生きづらくなるということですね。
逆に面倒なことから逃げずに不可能にも立ち向かって行く姿勢を見せたとしても、出鼻を挫かれることは往々にしてあるのです。
どちらにしても、世の中は厳しいものだと感じさせられますね。
何を選んでも厳しい世の中なのに、どうしてこうも生き方が違うのか
何故自分を傷つけるような生き方
同じ場所で 僕は空 君は影を
眺めている 眺めている 重ねてゆく
出典: LIFE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld
楽に生きようとしたってそんなに甘い世の中ではない。
立ち向かって生きるなら厳しいことは承知の上です。
同じように厳しい世の中を歩いていくのにどうしてこんなにも生き方が違うものかと、それを「空」「影」という対極の言葉で例えて問うのがこの部分。
どちらを選んでも厳しい道ならば、一体どちらを選ぶのが正しいと言えるのでしょうか?
大切な人が自分を見たときに何を思うのか
いつも笑っていようよ 大切な人が君を見て悲しまないように
自分以上に大切に思える それぞれが見つける旅に出て行くんだろう
出典: LIFE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld