春に
何気なく歩く度 ふと思い出すんだ度々
2人の出会いはありきたり 僕の友達の友達
花見の買出し ジャンケン負けた僕達 コンビニ歩き出し
なけなしの金使い果たして優しく君「私も持たして♪」
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
よくある春の帰り道。
主人公が思い出すのは彼女と歩いた何気ない風景です。
この先いつまでもは一緒にいられない彼女。
彼女のことを考えたとき、「どんなときでもやさしかった彼女」がありありと思い出されます。
「友達の友達」や「コンビニ」という表現からリアルな恋愛生活がイメージできますね。
楽しい思い出ほど思い出すと切なくなります。
こんな日々がずっと続けばいいと思っていたのに!
「ありがとう」の気持ちに気付いた!
まるで小さなおままごと でも僕にはでっかい出来事
など知らずくれる真心 それからくり返した 「ありがとう」
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
まだまだ若い2人にとって、恋愛はお遊びのようなものだったかもしれません。
でも深刻な状態になってしまった今、この恋愛はおままごとではないと気づいたよう。
今となってようやく気が付いたのです。
そう、主人公にとってこの恋愛は、まさに人生の一大事。
とても大きなできごとだったのです。
彼女と一緒にいた時間が一番大切!
だからもう「ごめんね」なんて言わないで。僕は君に感謝してる。
そんな気持ちが沸き上がってきたのかもしれません。
心からの「ありがとう」を伝えたい
君流した涙 両手広げて 僕抱きしめた
あの日から あの時から 「ごめんね」をくり返してた
僕も流した涙 左手で君の髪をなでた
あの日から あの時から 「ありがとう」をくり返してた
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
そう気づいた日からもう「ごめんね」という言葉は封印しました。
代わりに出てきた言葉、それは「ありがとう」でした。
彼女が死ぬと分かった日。
主人公も申し訳ない気持ちになったようです。
もっと生きられない君がかわいそうで、もっと一緒にいられなくて。
「ごめんね」と。
でもその気持ちは本当の気持ちではないと気づいたのです。
一緒にいた時間がとても楽しかったのは変わりのないこと。
だからもうごめんねは言わない!
心から「ありがとう」を言いたい気持ちが伝わってくるようです。
楽しかった夏の思い出
夏に
は地元のみんなでバーベキュー 君は途中でバタンキュー
お盆の9連休の最終日 呼び出し2人で浴衣で花火
帰りの赤い電車の『急行』 『普通』に乗ってゆっくり行こう
なんて言って合った目と目 クスッとギュッと手と手
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
彼女と過ごした夏の思い出。
それはバーベキューや花火などの楽しいできごとばかりです。
急行に乗れるのに普通電車に乗っている2人。
少しでも長く一緒にいたい!という気持ちが伝わってきますね。
ずっと一緒にいたかったのに…!
曖昧だけど美しい秋の思い出
秋に
買ったポンコツ車 僕マジ火の車 でもそんなこと忘れた
サンルーフの星空のぞく君きれいで
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
そしていちょうの綺麗な秋になります。
「火の車」は「家計が苦しい」という意味で使われているようです。
でも、そんなことさえも忘れるほどに彼女は美しく見えました。
普通なら忘れられませんが(笑)。
経済的な不安など吹き飛んでしまうほどに彼女に惚れ込んでいたというわけです。
サンルーフのある車から見える星空と、それを見ている彼女の横顔。
どんなに綺麗だったことでしょう。
ささいな思い出さえも美しくなってしまうのが2人の恋愛なのかもしれません。
そしてついに神様のいたずらが始まります。
余命を宣告されたとき
驚いた 時が止まった 「冗談だよな」と唱えてた
「あと何日あなたといれるかな‥」て 君が涙で溺れた
出典: いちょう/作詞:遊助 作曲:Daisuke“D.I”IMAI・遊助
彼女の余命を宣告されました。
余命を宣告されたとき。
きっと何も考えられなくなって、目の前が真っ白になってしまうでしょう。
そしてそんなときもし恋人がいたら!?
いつまでも一緒にいれると思ってた。いつまで隣にいれるかな?
と考えるのかもしれません。
2行目の歌詞のフレーズが切ないですね。