誰の声も届かないほど 深い場所で生まれた呼吸
ひとりぼっちのその手を 引っ張って連れてくよ この手で
同じものを持っていなくても 同じように出来やしなくても
今ここで出会えたと もう勝手に思うから
臆病なこの手を 引っ張って連れてくよ
そこまでと届いて この手で
出典: BUMP OF CHICKEN/作詞:Motoo Fujiwara 作曲:Motoo Fujiwara
1番と2番のサビを合わせたラストのサビ。
「我慢」をして辛さを感じることがあっても、そんな風に心を痛めることはない、手を差し伸べるよ、と。
そして、自問自答しながらも選択するのは自分だよと、手を差し伸べて、背中を押してくれる曲です。
語りかけてくるような優しげな歌声と曲に映える素敵な言葉選びにたまらなくなりますね。
藤原基央が伝えたかったものは?
BUMP OF CHICKENのボーカルであり、作詞作曲を担当する藤原基央さん。
どのような思いを込めたのでしょうか。
この曲には「大丈夫」という言葉が合います。
しかしそのような言葉では足りない、もっと複雑なものがたくさん隠されていますよね。
その複雑な感情とは、心の奥底でくすぶっている外に出てこれていない自分自身の心・数え切れないほどの気持ちなのではないでしょうか。
「なんだか納得できない」ことがあっても、無理に我慢することはない。
我慢することを選択してなんだか納得できないことになっても、「それは自分自身の選んだものなんだよ」と、そう教えてもらったような気持ちになります。
色んな感情を抱えることは全く悪いことではないんです、自己嫌悪に陥る必要もない。
優しい人こそ我慢して、そんな自分に苛立ちを感じた際に内側に蓄積してしまうことがあるかもしれません。
しかし、自分の心の中の外側の自分と内側の自分が「お互いに手を差し伸べあいながら引っ張っていくことで救われるからね」。
と、そんな風に言ってくれているのではないかな、と歌詞を紐解いてみました。
どんなストーリーを描いたの?
「臆病な君」と「引っ張ってくれる僕」の物語なのではないか、と解釈しました。
僕と君、のような「他の誰か」ではなくてあくまでも自分の心の中で起こる生きた感情同士の会話。
無理に物語性のあるものに例える必要はないのですが、BUMP OF CHICKENの楽曲にはそのようにストーリーを感じさせる特別な魅力があります。
「我慢」しているあなたへ
日常生活の中で、気付くと「大我慢大会」が心の中で生まれていることは珍しいことではないでしょう。
色々な場面で、心の中でふとした瞬間にが行われることも少なくないはず。
自分の中で我慢大会が始まったら、ふと一息ついてみてください。
我慢しなければいけないこともあります、それでも息苦しくなるような、自分を締め付けるような「我慢」から離れてみてはどうでしょうか。
最後に
「大我慢大会」という一風変わった特徴的なタイトル。
筆者は今回このように解釈しましたが、聞き手によっては様々な捉え方があるはず。
そしてこの綺麗な歌詞を読みながら曲を聴いて、それぞれ解釈をするのも一つの楽しみ方ではないかなと思います。
実際の歌詞の意味と違くても、この記事とも違う解釈であってもいいんです。
ストレートに描かないからこそ、聞き手の想像力は掻き立てられ、より一層曲の世界に引き込まれるのでしょう。
魅力的な歌詞が溢れるBUMP OF CHICKENの楽曲
今回紹介した「大我慢大会」の他にも、BUMP OF CHICKENの楽曲には多くの名曲が存在します!
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こちらは、今回の「大我慢大会」の収録されているアルバム「Butterflies」について詳細に紹介してくれています。
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BUMP OF CHICKENの「Butterflies」は、電子音など多彩なサウンドが取り入れられた挑戦的な作品です。幅広い表現を見せながらも「バンド」であることにこだわりを持ち続ける彼ら。その新境地が見えるこのアルバムについて紹介します。
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