2番の歌詞はこちら!
なぜ感傷的になっている?
そのセンチメンタルはいつか
お前の身を
滅ぼすのかもしれないよ
出典: すごい速さ/作詞:小山田壮平 作曲:小山田壮平
あっというまに1番が終わり、早速2番に突入します。
この部分には気になる言葉がいくつも詰め込まれていますので、1つずつ見ていきましょう。
まず1行目は「感傷的な」という日本語に訳すことができます。
しかし、カタカナのままほうがニュアンスは伝わりやすいかもしれません。
例えば恋愛において相手になかなか想いを告げられない、あまり会えない、振られてしまったとか。
あるいは男女の恋に限らず肌寒くなった秋口など、いずれにしても情にもろい状態に対して用いられる表現です。
ただこの曲の場合、もう恋は終わっていて、別れた女性を想って涙もろくなっているわけではない感じがします。
1番の冒頭で描かれた恋より、サビに出てきた情熱に対して敏感に感じやすくなっているのではないでしょうか。
もちろんひと夏の恋を体験したことによって生まれた情熱かもしれません。
情熱的になった結果
感傷中毒の患者禁断症状
映画館へ走る
出典: すごい速さ/作詞:小山田壮平 作曲:小山田壮平
この部分では、情熱に浸っている様子を自ら「患者」と形容しています。
ほとばしる想いに駆られて向かった先が「映画館」だったわけですね。
もっと情熱がほしい。情熱不足!
そう感じて冷静さを保つことができなくなり、慌てて劇場へ駆け込んだ雰囲気が伝わってきます。
これがこの歌詞2行の意訳。
恐らく、実際の恋では感情が揺さぶられるほど熱くならなかったわけです。
その為、いやだからこそ、夢中になって打ち込める何かと出くわしたい。
そのヒントが映画にあるのではないかと主人公は考えたのかもしれません。
ラストはどうなった?
何をするの?
でもなんかやれそうな気がする
なんかやらなきゃって思う
だってなんかやらなきゃできるさ
どうしようもない
このからだ何処へ行くのか
出典: すごい速さ/作詞:小山田壮平 作曲:小山田壮平
ふらっと買い物に出かけて女性と出会い、瞬く間に恋に落ち、夏の間に破局した主人公。
そのスピード恋愛で心躍ることはありませんでしたが、何らかの熱い情熱に駆られて映画を観に行きました。
そこでさらに刺激を受けたはずの主人公は結局どうなったのでしょうか。
その結末の部分です。
ただ、実際に起こした行動については描かれていません。
ほとばしる情熱を抱き、今にも駆けだしそうな勢いは伝わってきます。
こうした想いがある以上、目標さえ決まればそれを達成する行動力はハンパないはずです。
本人もそこまで自覚しています。
しかし、それでは何をするのかという具体的な話にはなっていません。
若い頃は想いだけが先走りがち。
そのエネルギーをどこへ向ければいいのかについては、なかなか考えがまとまらないものかもしれません。
向かう先はどこ?
もしこの曲の主人公が小山田壮平さん自身に近いのであれば、向かった先は音楽ではないでしょうか。
例えば恋愛などの日常で虚しさを感じたとしても、その想いが激しい情熱へと姿を変えて、音楽制作に結びつく。
そんな状況が浮かんできます。
ただ、ご本人の実体験による感情吐露とは限らず、むしろ幅広く解釈できるような歌物語に仕立てられています。
この曲を聴く方に対して、情熱を傾けられる何かを自分なりに見つけてほしいというメッセージかもしれません。
最後に
いかがでしたか?
andymoriの「すごい速さ」はテンポも曲の構成も、そして歌詞の内容も早い展開になっていましたね。
総合的に表現されていたのは疾走感。
燃えたぎるような情熱を抱くことによって、今という瞬間が輝き、体が動き出すわけです。
驚くようなスピードで人生を駆け抜けるほど行動的になるということ。
もしかしたらこの曲自体が激しい情熱による賜物かもしれませんね。
さて、andymoriのメンバーがアンディ・ウォーホルと藤原新也さんをリスペクトされているのは周知の事実。
偉大な先輩に学ぶということで、こちらのビートルズの記事も併せてチェックされてみてはいかがでしょうか。