ファンを「?」とさせた「ぶつかっちゃうよ」の衝撃
ワードの連呼がさし招く、クセになるグルーヴ感
2011年リリースのデビュー曲「Sexy Zone」で華々しくデビューし、テレビ出演やコンサートでファン層をグッと広げ、歌番組やステージのみならずドラマや映画でも活躍中のSexy Zone。
そんな彼らが2014年に発表した曲が「ぶつかっちゃうよ」。
この曲は2ndアルバム「Sexy Second」に収録されたものだが、その奇妙キテレツな歌詞と強引きわまりないファンキーなサウンドでもって、当時からファンの間で話題になったもの。
もちろん、「ぶつかっちゃうよ」が好き、というファンも大勢いるのだが、一方にはこの曲を「トンチキソングだ」と決めつけ、バカにする向きも。
賛否両論の「ぶつかっちゃうよ」とはいったいどんな曲なんだ。
いや、その前に、否定的に使われる「トンチキソング」についてまず解説しましょう。
音楽ファンを楽しませ、悩ませるトンチキソングとは?
悪ふざけスレスレの遊び心にノレる? ノレない?
音楽ファンやネット民の定義によれば、「トンチキソング」とは、イントロがインド風だったり、変な合いの手や効果音が入った曲。
また、クセのある歌詞やフレーズが延々と続くような曲を指す。
アイドルが歌うにはとてもまっとうな曲とは思えない、ユニークすぎる発想とリズム感、世界観で仕上げられた曲をトンチキソングと呼ぶようである。
そうした曲は往々にしてクリエイターが自分の好みで書いてる、趣味の世界の産物。
ゆえにリスナーにしてみれば奇をてらった感じがして、「やりたい事は分かるけど、でも・・・」といった抵抗感をもたらす。
もちろん、Sexy Zoneと同じジャニーズのシブがき隊が歌った「スシ食いねェ」のように、トンチキソングを超えて、今や定番、カリスマ化したものもある。
だから一概にトンチキソング=駄曲とは言えない。
さてSexy Zoneの「ぶつかっちゃうよ」はどうでしょう?
タイトルの意味は、恋に落ちちゃう、って事?
美しい人に恋した、って意味にも・・・深いネ
何はともあれ、曲を聴いていただこう。
CDで全曲聴いていただくとよく分かるのだが、イントロの「ルンルン・・・」やそれに類する同じワードの繰り返しが続く。
ルンルン ルルルルン ルルル ルンルン ルンルン ルルルルン
ルンルン ルルルルン ルルル ルンルン ルンルン ルルルルン
出典: http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=k-140226-166
こういう曲の出だしは、別に珍しくない。
かつてフィンガー5が歌った名曲の「恋のダイヤル6700」や「学園天国」でもド頭に同じワードが連呼された。
でも、そこにはそれなりの意味があった。
でも「ぶつかっちゃうよ」のルンルンには、当てはめるべき意味がない!?
そしてこの曲のアチコチでくり出される、ルンルンほかの同フレーズのリピートが、「ぶつかっちゃうよ」の曲想を決定づけてしまっている。
それにしても、一体、何がルンルンなのか?
いや、そもそも曲の「ぶつかっちゃうよ」とは、誰が誰にぶつかる、ということなのか。
それはルンルンに続くワンコーラスの最初の歌詞で明白です。
Oh oh oh oh oh ぶつかっちゃうよ このまま
Oh oh oh oh oh 君のハートに キュン キュン キュン
出典: http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=k-140226-166
つまり、歌い手のSexy Zoneの中の誰かが、君、つまり好きな女の子にぶつかっちゃう、ということです。
女の子を好きになって恋に落ちてしまうーッ! という気持ちを、ぶつかっちゃう、と表現しているわけです。
そして、その誰かが恋した女の子の名前はボニータ。歌詞の中に出てきます。
You’re my Bonita,You’re my Bonitaさ---!
出典: http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=k-140226-166
ただBONITAはスペイン語で“美しい”の意味がありますから、ボニータは人名ではない可能性も。そうなると「あたなはボクの美しい人」ぐらいの意味でしょうか。
では、男の子は誰? Sexy Zoneの誰かなの? それは後で解説します。