Acid Black Cherry「蝶」
Acid Black Cherryの名作のひとつ「蝶」を聴いたことはありますか?
シングルジャケットだけ見れば、ヘヴィなヴィジュアル系のサウンドを連想させますが、実はしっとり色っぽくジャジーな雰囲気もたっぷりで唯一無二の世界観が楽しめるナンバーなのです。
その世界観は前作「シャングリラ」とは全然違い、そのギャップに驚かれることと思います。
アーティストはさまざまな面を見せたり、作風をガラリと変えることで成長し続けているのです。
だからこそわたしたちは彼ら自身や作品に感動し続けることができるのでしょう。
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艶っぽさ全開の映像と楽曲、演技が素晴らしいですね。
ダンスホールのレトロ感やラグジュアリー感を押し出しながら、ABCお得意のエロガンスやヘヴィさも兼ね備えています。
見どころはやはり北村諒さんとの絡みの場面。美男子二人の贅沢な映像、まさに目の保養といえるでしょう。
絡む手が蜘蛛の糸を想起させますね。白手袋の魅力にも気付かされるアーティスティックな映像です。
そしてyasuさんはなんて流し目が上手なんでしょう。まさに役者。
ぜひDVDつきCDにてフルで鑑賞していただきたい素晴らしい作品です。
DVDつきCDはアイコン画像からAmazonさんにて購入できますので、このページにアクセスしたついでにぜひご利用ください。
「蝶」歌詞解釈
それでは「蝶」の歌詞を見ていくことにいたしましょう。
今回はストレートな表現が控え目で、ちょっと深読みしないと理解しにくい独特の歌詞だと思います。
しかし全体的に言葉選びが美しく、香り立つフレーズが多いですね。
愛じゃないけど抱かれてみたい
目を閉じたままそっと 唇近づけて
触れそうな距離のまま 「君を食べてしまいたい」
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
PVではボーイズラブを思わせる表現がありますが、曲自体はそうでもないですね。
歌詞全体としては、女性の語りで愛が表現されています。
yasuさんの書く女性目線の歌詞は女性目線そのままではなくて、yasuさんの女性に対する優しさを垣間見ることもできます。
だから女性ファンが多いともいえますね。
そして「蝶」に限らず他の楽曲でもいえることですが、女性目線でありながら、男性側のセリフなのかわからないところがあるのも意味深です。
愛の罠にかかった私は蝶
ムスクの香りが強くてイヤな感じ
絡みつく優しさが蜘蛛の糸みたい
愛じゃないけど なぜかあなたに
一度抱かれてみたかった
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
相手を蜘蛛、自分を蝶に例えています。
愛の罠=蜘蛛の巣、糸で、ムスクはセクシーさを表す香りです。
別に愛しているわけではないけれど、なんだか気になる。あなたに抱かれてみたい、ということですね。
愛にハマっていく蝶
どんな蝶だって
花には止まるじゃない
愛じゃないけど何故かあなたを
嘘でも信じてみたかった
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
つまりあなたは蜘蛛だけど、いい香りのする花だと信じたいということでしょう。