ゆきずりの関係

イレズミにショックを受けたということは、その女性のことをよく知らなかったのかもしれません。

知り合って間もないゆきずりの関係だという可能性もあるでしょう。

一方で、Tシャツを着れば肩は見えません。

長年の知り合いであっても、肩を見たことがなく、衝撃を受けたという線もあります。

相手は、イレズミのことを隠していたのかもしれないですね。

嫉妬が垣間見える

Tシャツは闇の象徴?

黒っぽいTシャツを脱いだときはもう朝焼け。
照らされるイレズミはハートの模様だったかな?

出典: TATTOOあり/作詞:MUKAI SHUTOKU 作曲:MUKAI SHUTOKU

シャツの色について、〜っぽいと言っているので、はっきりとは覚えていないのでしょう。

ただ何色でも、彼女の肩のイレズミを隠してくれる闇のようなイメージだったのだと思います。

シャツは夜の闇のように、彼女の秘密を隠してくれていました。

しかし、朝の太陽がその秘密のベールを剥ぎ取ります。

イレズミで嫉妬

クエスチョンマークがついているので、模様もはっきり覚えていないようです。

形状がわからないので、彼女がどんな目的で入れたのかはわかりません。

しかし主人公は、以前の男の影を見て取ったのでしょう。

かつての恋人を想起させるイレズミにショックを受けた彼。

ただ、彼女はハートが好きで、自分1人でイレズミをいれたという可能性も十分あります。

その女性に対する理想像と、固定観念とが絡み合い、大きな衝撃を受けてしまったのでしょう。

それがトラウマとなり、記憶に焼き付きます。

男の影が確定

顔すら忘れている

はたちの誕生日に刺されたって彼女は言った。
顔が見えない記憶の映像
いま模様だけがぐるぐる

出典: TATTOOあり/作詞:MUKAI SHUTOKU 作曲:MUKAI SHUTOKU

主人公はその女性の顔さえ忘れています。

パートナーではなく、やはりゆきずりの関係だったのかもしれません。

イレズミを見たというショックだけが残っているのでしょう。

もしかすると、なぜこの記憶だけが残っているのかと、自分自身で憐れんでいるのかもしれません。

彼女の意思はなかった?

刺された

出典: TATTOOあり/作詞:MUKAI SHUTOKU 作曲:MUKAI SHUTOKU

この言葉で、彼女は以前付き合っていた男性か誰かに勧められてイレズミを入れたのだとわかります。

なぜイレズミをいれたのかと聞いて、主人公の予想通り男の影がみえたという感じでしょう。

イレズミを入れたときに彼女の意思がなかったように思え、がっかりしたのかもしれません。

それが強烈な記憶となって、頭の中で巡っています。

自分で切り取った嫌な映像を、ずっと眺めているのです。

歌詞を聴いて、主人公を憐れむかもしれません。

しかし誰しもが、なぜ覚えているかわからない記憶に悩まされることはあると思います。

TATTOOありという楽曲は、そんな状態を歌っているのではないでしょうか。

過去の嫌な思い出というのは、実はその人の人間性を形作る上で重要です。

ただ、ショックを受けすぎて過度に影響されるなら、トラウマとして精神面に害を及ぼすでしょう。

この曲の主人公は、どちらかといえば悪影響を受けているようです。