人生に勝ち負けは付きまとい、まるでゲームのように勝敗が提示されます。
いくら頑張っても、勝てない時もあるのです。
全てを出し切って走り続けても、そのゴールが空しいものとなる時もあるでしょう。
勝者も敗者も全てが儚く、一瞬の時を輝き消えていきます。
そんな中、勝利の喜びを知ることすらなく少年の時間は過ぎていくのです。
全力を出し切った最高の時間でさえ、空しく儚く感じるかもしれません。
Falling Star
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO 作曲:TERU
上記の表現からは、気持ちが落ちていく様子が目に浮かびます。
しかしどんな時も輝いているんだよ、という想いがスターという表現に隠されているのではないでしょうか。
勝者のみが希望の光ではありません。
敗者となり落ち込んでいる者も、全ての希望の光が消えたわけではないのです。
頑張らなくていい
君と出会った時の 眼差しが愛おしい
友よ、もういいよ これ以上は無理しなくていい
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO 作曲:TERU
敗者の視点だからこそ、書けた歌詞ではないでしょうか。
報われなかった少年の瞳は、辛い悲しみに満ちています。
出会った時は希望に満ち、光り輝いていたのかもしれません。
希望に心躍らせていた時の姿を、切なさと共に思い出しています。
そして、もう頑張らなくていいと囁いているのです。
きっと上記のセリフは心の中の声なのでしょう。
落ち込む姿があまりにも痛々しく、声をかけることも出来ません。
休んでもいいんだよ、という思いやりが響いてきます。
たったひとつの真実
燃え果てる美学
残酷なものだね なぁ、目に映る全ては
いつか役目を終えてゆくなら
美しく燃え果てる方がいい
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO 作曲:TERU
人生は決して思い通りにはいきません。
時には醜く歪んで、そして酷なものです。
全ての時間は終わりを迎え、何事もなかったかのように時間は過ぎていきます。
いくら頑張っても、過ぎてしまえばなにも残りません。
でも、だからといって何もせずに嘆くのはつまらないものです。
自虐さえも感じる表現ですが、どうせ終わるなら気持ちよく終焉を迎えようといっているのです。
終わりが来るまで走ってみよう、という言葉にも聞こえてきます。
優しく語りかけられているような部分です。
押し出されることなく、走ってみようかなと感じさせる歌詞なのではないでしょうか。
1つだけいえること
You're my star 全てを出し尽せ
やらずに後悔するのなら
Unlucky Star
青春の終わりに 確かな事は1つだけ
You're my star
出典: 流星のHowl/作詞:TAKURO 作曲:TERU
最後にどんなことがあっても君を応援するよ、と歌っています。
例え不安でも失敗しても、何もしないで後悔するのは後味が悪いものです。
もし頑張っていたら出来たかもしれないのに、と自分を責めてしまうかもしれません。
少年は勝利に恵まれない敗者ですが、それでも一歩踏み出す勇気を持っているのです。
最後のスターという表現は大きな愛と優しさを含んでいます。
人はどんな時も、希望を忘れない光であることを意味しているのではないでしょうか。
人生には勝者だけではなく、敗者がいることを忘れないで欲しい。
しかし敗者は弱い存在ではありません。
一歩踏み出すことが出来る強い存在であることを信じて欲しい、と歌っているように感じます。
最後に
TERUは後に、自分は敗者の気持ちになって曲を書くことが出来ない、と語っています。
彼はかなり前向きな性格のようで、今回作詞を請け負ったのはTAKUROとなりました。
この楽曲には「負けた後の一歩」を踏み出して欲しい、という想いが込められているように感じます。
最後に、GLAYの楽曲にフォーカスを当てている記事を紹介します。
歌詞を深く紐解くことで、表面には出ない奥深い魅力を感じることが出来るのではないでしょうか。