物分かりが良くてしっかり者。そんなところも大好きだけど…。
この後長く2人で暮らすために言っておきたいことがあるようです。
正直な思いは作詞を担当した藤原聡さんの実体験なのでしょうか。
大学を卒業後、音楽活動を継続しつつできる仕事として銀行員を選び2年間の会社員生活をおくった藤原さん。
彼は2019年11月22日の「いい夫婦」の日に一般女性と結婚しています。
きっと何度も感情をぶつけ合いながら、これが最後の恋煩いだと決め愛を育んだのでしょうね。
等身大で感情移入しやすい素敵な楽曲を生み出す藤原さんにとって、素敵な最後の恋煩いだったはずです。
溜める前に出しましょう
慣れたふりで やり過ごせるほど
タフな心なんてない 一切合切
堪え続けた後で 勝手にオーバーヒート
それは理不尽すぎるなあ
出典: 最後の恋煩い/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
不満があるのならその時に言ってくれれば良いのに。
後になってあの時こうだったその時はあーだったと言ってくる。
かなり熱くなってひたすらこちらに攻撃を仕掛けてきます。
何度もそんな目にあって耐性も付いた気がしていたけれどもう限界。
でも「堪える(こらえる)」からは切なさと申し訳なさも垣間見えます。
堪えるは「我慢」をしている状態です。
我慢をさせてしまった僕にも責任があると心の中では思っているのでしょう。
「恋煩い」は1人ではできません。好きな人がいて初めて罹る病なのです。
我慢するのもさせるのも良い事ではありませんが必要なことだといえます。
「あきらめる」のではなく「許容する」ことができれば二人の絆は本物です。
でも我慢のし過ぎは体にも心にも悪影響を及ぼしますのでほどほどにガス抜きしましょうね。
言い争いは程々に
断腸の思いを投げ合うのはきっと
僕らだけが持ち合わせた専売特許
とは言っても常識の範囲を超えてしまいそうだと
頭を両手で抱えて Uh !!!!
出典: 最後の恋煩い/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
恋の歌には似合わない「断腸」というワード。
悲しみや苦しみを表す最上級の言葉です。それをぶつけ合って闘う2人。
はらわたをちぎって投げることは無いと信じたいのはもちろんですが…。
喧嘩にも2人だけのセオリーがあるなんて仲が良い証拠なのでしょう。
でも常軌を逸した闘いに負けてしまうのはいつも僕のようです。
ここでも自分がこの恋においてやや劣勢であることを認めているのでしょうね。
言っておきたいことに織り込まれた謝罪。気がついたら胸キュンです。
男性側が「自分の方が劣勢だ」と思っているのは昔も今も恋の王道なのかもしれません。
古くからある言葉に「惚れた方の負け」というのがあります、「惚れた弱み」という言葉にも通じますね。
好きな女性を手放したくないという思いがそうさせるのでしょう。
言い換えれば「負けるが勝ち」なのかもしれません。
眠れないほどに…好きなのに
君と離れて独り過ごす夜。
星を見ているとこの恋に対する本音が次々と出てきました。
恋とは不思議なもので「これほど人を好きになったことは無い」と毎回思うものです。
そしてまた誰かを好きになって辛い恋煩いをしてしまいます。
きっと彼も「今度こそ最後の…」と思いつつ、また新しい恋をしてきたのでしょうね。
でも今度こそ本当に最後にするつもりなのです。
減りません、むしろ右肩上がり
最後の恋煩いを始めよう
「似たようなこと 前もあったよもう!」って言いながらも
どこか不可解で
今夜も儚い迷い星に問う
最後の意味が増してきて 眠れない
夢の波間に残されて立ち尽くしている
出典: 最後の恋煩い/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
これで思い悩むことは最後にしたい、そのための2人の恋をスタートしたい。
こんな思いになったのは今回だけでは無いようですね。
「前にもこんな思いをした」ことを思い出しながら夜空を見上げました。
ここではまだ「不可解」な部分があります。不可解の内容は何なのでしょう。
自分が過去にした行動のどこが間違っていたのか。
合わせて今の自分が正しいかどうかが自分で分からなくなっているのでしょうか。
苦しむくらい悩む恋をどうすれば良いのか…話をする相手は夜空に瞬く小さな星だけです。
それでも終わりにする意味は「減る」が「増す」に変わっています。
2人が恋に悩むことにピリオドを打つことの意味。
増えたのは「一緒に長く過ごす幸せ」のはずですが…。
そこにあるのは幸福な時間ばかりでは無いことも分かっています。
幸せと同時に背負う責任の重さが眠りを妨げるのでしょう。
夢のような世界に入る一歩手前で思考は止まったままです。
こんな僕をよろしく
突然に一瞬だけ光って 消える綺麗な 思い出より
やんちゃな終身派 しょうもない事でも ご愛嬌
出典: 最後の恋煩い/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
眠れないままに過ごす夜。僕の心は思い直したように動き始めたようです。
「一瞬」の輝きは2人だけの間にある記念日を指しているように思えます。
その日だけを楽しんで終わってしまえばまた流されるように続く日々。
たった1日にスポットライトを当てるのではなく毎日を楽しみたい。
君を幸せにするのは生涯前向きな「やんちゃ」な僕しかいません。
もしかしたら開き直りと思われてしまうかも。それでも自分は自分。
「しょうもない」と表現したのは止めることができなかった音楽活動なのでしょうか…。
自分が望んでいる世界でしか生きられない。
公的な紙を1枚提出してもそれだけは変わらないことを断言したようですね。
「どれが自分に似合うのか」をじっくりと探し、時間をかけて熟考する時間の楽しさと苦しさ。
そして「これしかない」と心に決め、手に入れて一生大切にする醍醐味。
まるで高価な宝石を買う時のようですね。
どんなに光り輝く宝石でも、きちんとケアして愛でてあげないとその光は失われます。
乱暴に扱うと壊れてしまうかもしれません。
でも無理をしていたらどこかで自分が崩れてしまいますから「コレだけは解ってね」と先手を打っているのでしょうね。