Alexandrosのシングル「Run Away」の歌詞とは？洋平の動画はこちら♪

雨が止んで電信柱が雨粒で光り、走れば水が跳ねる。

そんな景色にも浮かされたように「僕」は鼻歌を歌いながら「ペースを上げ」るのでした。

そして、まるで集団で毒を吸いながら走っているかのように、命がけで走っている「僕等」の中の一人に無意識のうちになっていた自分を思い返すのでした。

集団で「群れ」て生きるのはとても息苦しいことなのに、そこからはぐれてしまうと死んでしまうかのように「命からがら走」る姿は、誰もいない夜に一人で自由に走るのと比べると、「毒」を吸って走っているようなものだと思えてくるということを歌っているのです。

無理をして集団に属することが正解なのかと疑問を投げかけているのですね。

平均点の「中途半端な満足」を得ながら生活することではなく、「本当に満たしてくれる物」を探すために走り出すことを決意した「僕」。

それは渡り鳥が群れからはぐれるように集団から「はぐれ」て孤独になることでもありました。

「高望みと言われて」「才能がないと言われても」という歌詞は、もしかしたら、川上さんが会社員時代も諦めず、ずっと持っていたバンドとしてデビューしたい、音楽を続けたいという夢に対して人々から言われた言葉だったのかもしれません。

それでも「怯める程僕は賢くなくて」という歌詞の通り、怯(ひる)まず前に進むことを選んだのです。

結局どんな功績を残しても死んでいく人間の姿を描いている歌詞。

自分が今死んでも何も残らないから、せめて生きている間は夢を追う心を失って死んだように生きてたまるかと言っているのです。

「生きているそのうちは死んでたまるか」という歌詞からは自分の決めた道で限界のその先へ挑戦するという強い意志が感じられますね。

途中の歌詞では「中途半端な満足で事足りるようになっていった」ことを悔やんでいた「僕等」が最後の歌詞では「事足りぬ様になって」走り出している姿を描いています。

人から「生意気」と言われても、自分の決めた道を走ることを決めた「僕」とその同志たちはそれぞれの道を限界の向こう側を目指して走り出したのです。

最初は「逃げ出せ」と訳されていた、曲名でもある「Run Away」という言葉は、ここでは「暴走せよ」と訳されています。

このことから、自分らしく生きるために集団から「逃げ出」すのは悪いことではなく、「暴走」と呼べるくらい激しく、自分の思う道を走っていいというこの曲のメッセージが読み取れますね。

「Run Away」は単調な日々の生活を過ごしていてこれでいいのかな？と思った時、自分の意思を貫きたいと思った時に自分を勇気づけてくれるような曲でした。

かっこつけるという意味でバンド名に括弧をつけている、[Alexandros]らしいスタイリッシュでかっこいい楽曲ですが、歌詞のメッセージを読み取るとそのストイックで力強い、また違った姿が見えてきますね。

次聴くときは、歌詞の意味も考えながら聴いてみてはいかがでしょうか。