過去に戻ることはできません。
しかし、君と自分のこれまでの思い出、一緒に過ごしてきた時間。
それらを全部無くしてしまいたいのです。
君には自分のことを嫌いになってほしい。
君が嫌いになってくれれば、自分も君のことなんてすぐに忘れる。
このことからも、まだ少し未練が残っていることがわかるのではないでしょうか。
恋愛感情がないと先ほど述べました。
しかし、君が自分のことを好きでいてくれることでまた思い出してしまうのです。
そして薄れていた恋愛感情がふとしたときに思い出されて苦しくなってしまうのかもしれません。
君から離れて
一人
僕の最高の思い出を
胸の中にまた隠して
先の見えないこの道を
今日も一人歩く
出典: 君に最後の口づけを/作詞:papiyon 作曲:papiyon
歌詞の1行目。
「最高の」という言葉が出てきていることからも、君は大切な存在であったことが表現されています。
自分の人生の中でとても記憶に残るような素敵なことばかりだったのでしょう。
しかし君とはもう別れることになる。
そのためその思い出はしまっておくのです。
思い出してしまっては、また君のことを考えてしまうから。
そして歌詞の3行目。
この先どんなことがあるのか、どんな出会いがあるのか全くわからない未来。
その未来を自分は一人で進んでいくのです。
この「一人」という言葉からも、君の存在がもうないことが想像できるでしょう。
切なさを感じさせる一言です。
旅立つ
いつしか何も信じられない
そんな自分がこの場所にいた
離れたくないけど僕はもう行かなきゃ
帰れないと知ってても
出典: 君に最後の口づけを/作詞:papiyon 作曲:papiyon
君と過ごしているうちに、君のことを信じることができなくなったのかもしれません。
人間不信になるようなこともあったのでしょう。
また、ずっと一緒にいられると思ってた君と離れることになってしまった。
この世に「絶対」がないことを改めて感じてしまったのかもしれません。
そのため、何も信じることができない自分になっていました。
君に依存してしまう自分がいながらも、未来に進むことを決めたのです。
君と過ごした時間は最高の思い出かもしれません。
しかしそれには頼らずに旅立っていくのでしょう。
別れ
君に逃げている
愛した日々もその温もりも
抱きしめ合って過ごした夜も
嘘じゃないと自分に言い聞かせて
逃げていたいだけなんだよ
出典: 君に最後の口づけを/作詞:papiyon 作曲:papiyon
君との思い出。
この言葉から君との思い出がとても温かいものであることが想像できるのではないでしょうか。
歌詞の2行目までに出てくる思い出はどれも愛に満ち溢れた表現です。
その君と過ごした時間は現実で起きたことです。
どれだけ時間が過ぎたとしても、その事実が変わることはありません。
しかし、それを思うことは君に依存していることでもあるのです。
君は自分を愛してくれていた。
このことを再確認するために、思い出が現実で起きたことだと思うのです。
それは自分にとっては「逃げ」。
「君がいるから大丈夫」と逃げているだけなのです。
これが最後
君に最後の口づけを
今まで本当にありがとう
重なる二人の想いは
涙の味がした
出典: 君に最後の口づけを/作詞:papiyon 作曲:papiyon
歌詞の1行目。
君に口づけをしています。
「最後の」という言葉があることからも、この口づけをしたら別れるということでしょう。
それは君に未練が残っているからこそする口づけなのかもしれません。
そして歌詞の2行目では君に対して感謝の気持ちを述べています。
これは君が最高の思い出を自分にくれたこと、自分を愛してくれたことの感謝でしょう。
しかしその口づけをしながら、泣いてしまっています。
別れを決意しながらも、やはり心の中では苦しくて仕方がないのです。