仲の睦まじい2人がじゃれ合っている姿が想像できます。
匂いを嗅ぎあうほどの距離感で寄り添い、「くさいなあ」と言えてしまうくらい開けた関係は、心の距離感もかなり近いのではないでしょうか。
ふざけあったり、ちょっとバカにしあったり、それでも笑いあえる関係性の中には優しさや思いやりが存在しています。それを愛と呼ぶのでしょう。
そして、そうやって笑いあうために私たちは生きているのだと歌っています。
魔法がないと不便だよな マンガみたいに
日々の恨み 日々の妬み 君が笑えば解決することばかり
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
日々生きていたら良いことも悪いことも起こります。人のことを恨んだり、嫉妬したり、その気持ちは自分の力だけではどうにも消化するのは難しいものです。
そのどれも魔法が使えれば解決できることかもしれませんが、現実の世界では魔法は使えません。
マンガの中の出来事ではないのです。
そんな時に自分の心を解きほぐしてくれるのは君の笑顔なのです。
このように魔法のような役割を果たす君の笑顔が自分には必要だということを伝えています。
首筋の匂いがパンのよう すごいなあって讃えあったり
くだらないの中に愛が 人は笑うように生きる
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
今度は首筋の匂いを嗅ぎあっています。パンの香りというのは誰でも嗅いだことのある匂いなので、イメージが湧きやすいのではないでしょうか。
香ばしく、ほんのり甘いパンの香りは人に安心感を与えます。
もしかしたらどちらかが相手のためにパンを焼いたのかもしれません。
それで匂いが首筋に付いてしまったと考えると、相手を想った行動に温かくて優しい気持ちになれます。
希望がないと不便だよな マンガみたいに
日々の嫉み とどのつまり 僕が笑えば解決することばかりさ
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
冒険マンガやスポーツマンガ、ヒーローマンガなど、マンガといえば夢や希望を描いた作品が多いのではないでしょうか。
しかし、現実はどうでしょう。必ずしも夢や希望を描くことができるわけでなく、希望に向かって突き進むのは簡単なことではありません。
明るい未来を想像できないと日々はつらく苦しいものになってしまいます。
それでも自ら笑いを切り開いていくことで、自分の希望も相手の希望も作っていくことができるはずです。
流行に呑まれ人は進む 周りに呑まれ街はゆく
僕は時代のものじゃなくて
あなたのものになりたいんだ
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
それでも思うように笑いあって生きていけるわけではありません。
社会というものはあなたと自分の2人で成り立っているわけではないので、周りに合わせることも必要になってきます。
周りに合わせて生きることは楽かもしれませんが怖いことで、自分らしさを見失う危険性も孕んでいます。
しかし、それは本望ではなく、あなたのために笑って生きていくことが本当は理想なのです。それを望む気持ちが強く表れています。
全部さらけ出して笑いあう
心が割れる音聴きあって ばかだなあって泣かせあったり
つけた傷の向こう側 人は笑うように
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
心から笑うためにはお互いをさらけ出すことが必要になります。
それは髪の毛や首筋の匂いを嗅ぐこともそうなのではないでしょうか。
短所と思えるところやダメなところ、弱いところを見せ合えるからこそ、相手のことをもっと深く知り、愛おしく接することができるのです。
髪の毛の匂いを嗅ぎあって くさいなあってふざけあったり
くだらないの中に愛が 人は笑うように生きる
人は笑うように生きる
出典: くだらないの中に/作詞:星野源 作曲:星野源
締めくくりは冒頭の歌詞に戻ります。
仲睦まじい2人のシーンに戻り、笑いあって支え合っていくことの大切さを改めて強く感じさせてくれます。
まとめ
いかがでしたか?ともに過ごすあなたと笑いあっている身近な情景を優しく表現することで、些細なことの中に潜む「愛」の温かさが表現されています。
「好き」と言わなくても愛がこの楽曲から伝わってくるのはそのおかげなのではないでしょうか。
そして、2016年のライブ映像がYouTubeにあがっているように今でも大切に歌われている楽曲であることが分かります。
そんな星野源の「くだらないの中に」、ぜひ一度聴いてみてください。
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