伝えたいことをひとつずつわかるように伝えるには果てしない時間がかかります。
そしてそれは、親の考え方を押し付けることにもなる場合が。
だからこそ、この歌詞では、賢くなくてもいいから自分らしさを大切にして成長して欲しい。
そんな願いが続かれているのです。
大人がいくら言葉で伝えても、子供はわかるものではありません。
だから理屈なんてどうでもよくて、言い聞かして親の型にはめるより、1瞬1瞬を大切にしたい。
そんな気持ちが伝わってきます。
ただでさえ子供の成長はあっという間。見逃す時間なんてないのです。
2行目から3行目では、子供の成長を見守り、子供の意思を尊重したいということを歌っています。
これは、共に過ごせる時間は有限であることを意味しているのでしょう。
怒ってばかりの一緒の時間よりも、泣いて笑って楽しんで、そんな毎日を送りたいのです。
君は今幸せかい?
その瞳にこの世界はどう映ってるのだろう?
楽しいかい?幸せかい?いつもそんなことばかり
Your Life Is Beautiful いつの日も そう思って欲しいから
共に遊んで 歌って 笑って
出典: いつか/作詞:SHOCK EYE 作曲:SHOCK EYE,soundbreakers
とはいっても、主人公は心配です。
小さな子の大きな瞳には、この世の中はどう見えているのでしょうか。
大人が感じる世界に対するあらゆる感情を、まだ我が子は知りません。
知る必要もありません。
だからこそ、彼らには今がとにかく楽しくて、幸せであってほしいと思うのです。
これから我が子が目にする世界には、見せたくないものがあるかもしれません。
しかし、大人になると色んなことを知ってしまうのは仕方のないことです。
主人公が忘れて欲しくないのは、3行目にあるようにいくつになってもいつでも、幸せだと思えること。
そのために自分が一緒にいるうちは、とことん楽しくて幸せを感じさせたい。
そんな気持ちが十分すぎる程伝わってきます。
君が生まれてからママはずっと
ある晴れた空 小さな産声上げCrying Crying
「可愛い天使がきちゃった」ってママもCrying Crying
疲れてるはずなのに 朝から晩まで休まずに
「守ってあげるね」と小さな指 約束げんまん
出典: いつか/作詞:SHOCK EYE 作曲:SHOCK EYE,soundbreakers
2行目の意味から、主人公がママ(妻)
についてを語っていることがわかります。
我が子に知っておいて欲しいのは何も自分の気持ちだけではありません。
妊娠が分かってから出産まで、それはそれは大変なドラマがあったはず。
順調に何の変化もなく…なんてことはほとんどの場合ありません。
多かれ少なかれ、母体の負担はありますし、食べるものや生活習慣も変化するからです。
約10ヵ月という長い期間を、赤ちゃんはママのお腹の中で過ごします。
この世に生命が生まれ、人類が誕生する進化の歴史は35億年。
赤ちゃんは、その進化の過程をママのお腹の中で10ヵ月というスピードで成し遂げるのです。
そしてやっとの思いで生まれた我が子に、ママたちは感動しこの上ない幸せを実感します。
自分のことは後回しで、全身全霊を尽くして育児に向かえるのは、ママにしかできないこと。
自分の命に代えてでも絶対にこの子を守ってあげると、強くなるのです。
それを陰から支え、慈しんでいる主人公の気持ちも伝わってきます。
成長は嬉しいけれど、寂しくもある
「毎日が本当にあっという間で あなたはすぐに大きくなっちゃうね
ゆっくり ゆっくりでいいよ」と一人歩く姿 見つめるママ
健やかに育ってと願い込め 慣れない料理だって覚えて
沢山食べてくれるお前を嬉しそうに褒めてる
出典: いつか/作詞:SHOCK EYE 作曲:SHOCK EYE,soundbreakers
我が子の成長常に間近で見てきたママ(妻)。
だからこそその成長の早さに寂しさを覚えるのでしょう。
主人公はそんなママ(妻)の気持ちも知っています。
言葉では言わないかもしれませんが、ママ(妻)への感謝も感じることができますね。
大きくなって知ったら、こんな風にしてくれていたことを嬉しく思うことでしょう。
未来の君へ
ここまでは生まれてからのことを回想し、自分たちの気持ちを綴ってきました。
ここからは、未来への想いが綴られていきます。
自分たちの手を離れるようになってきた我が子。
我が子が自立の道を歩む時、私たちは何を感じるのでしょうか。
そして、巣立っていく彼らに何を伝えらえるのでしょうか。
君に伝えたい「いつも味方」であることを
いつかお前もデカくなって 一緒に遊ばなくなって
何か別のものへ夢中で突っ走っていくんだろ?
この先お前も色々知って 俺らの想いすべて
「ウザいよ放っておいて」と跳ね返してきても
俺らは常にここに 信じて見守っていたい
一番カッコいいおやじでいるために 絶対倒れない
ママが与え続けた愛は しっかりとお前の中に
二人の自慢さ 忘れないで いつでも胸張って
出典: いつか/作詞:SHOCK EYE 作曲:SHOCK EYE,soundbreakers
この歌詞では主人公が想像する未来の我が子の姿が描かれています。
自分もかつでそうだったように、きっとこう成長していくのだろうという想い。
親になると、親の気持ちも自然と分かってくるものです。
自分が子供だった頃に、親が何を言ってきたか、どう接してきたか…。
さらには、それによって自分がどう感じたか。
経験しているだけに、それを見本にすることも反面教師にすることもできます。
子供の気持ちも、親の気持ちもわかるからこそ、主人公はここの想いを大切にしたいのです。
それはいつだって我が子を信じ、味方でいるということ。
夫婦ふたりが、どれだけ深い愛で我が子を見守ってきたかが伝わってきますね。
ここで綴られていることが、主人公の中では理想の父親であり、夫であることが分かります。
子供だけでなくママ(妻)に対する深い感謝と愛も感じることができる歌詞です。