第5位「さらさら」
ここからはランキング上位に入ります。
第5位は2013年発売の38枚目シングル「さらさら」。
今回紹介する曲の中では、比較的最近の曲になります。
「さらさら」という独特なタイトルですが、曲を聴くと「なるほど……」と思えるのが不思議です。
終わりそうな恋にまだ夢を見ていたい
ゴリゴリ力でつぶされそうで 身体を水に作り変えていく
魚の君を泳がせ 湖へ湖へ
出典: さらさら/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
「さらさら」は恋の終わりを予感させる曲です。
Cメロの歌詞では、「まだ終わらせたくない」という気持ちが強く表れています。
自分が水で、君は魚。
一緒でなければ生きられない体になりたいということなのでしょう。
だけどそれは、水のように「さらさら」と指の間を零れ落ちていく切ない夢でしかないのですね。
第4位「ハネモノ」
第4位は2002年発売の26枚目シングル「ハネモノ」。
タイトル「ハネモノ」は「羽のような生き物」という意味から付けられているそうです。
そのタイトル通り、この曲は羽のようにどこか捉えどころのない雰囲気に仕上がっています。
幻想的で甘美な世界
ささやいて ときめいて
街を渡る 羽のような
思い通りの生き物に変わる
出典: ハネモノ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
PVも含め、「ハネモノ」は幻想的な世界観が味わえる曲です。
地に足のついていない、フワフワとした浮遊感はまさに”ハネ”。
サビの歌詞にある通り、この不思議な感覚こそが「思い通り~」に繋がるのでしょう。
筆者はこの曲を聴くと、サーカスを見ているような奇怪さを感じます。
第3位「ロビンソン」
サビで聴かせる草野さんの高音は、何度聴いても息をのむような美しさ。
ガラス細工のように繊細でありながら、その内側には張りつめた鋭さもあり……。
草野さんの美麗な歌声と曲が持つ物憂げな雰囲気が融合し、聴いているとセンチメンタルな気持ちになりますね。
愁いを帯びた恋愛ソング
片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫も
どこか似ている 抱き上げて 無理やりに頬寄せるよ
出典: ロビンソン/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗