頭の中は君の事でいっぱいです。
それどころか頭の先から足の先まで君で満たされています。
気持ちを伝える言葉が見つからないぐらいに君への愛が溢れているのでしょう。
君の事しか考えられない、ということではないのです。
君の事しか考えたくない、これが正しい表現でしょう。
好きという気持ちが大きくなりすぎて自分ではどうにもできないほど持て余してしまっています。
伝えられたら、この苦しみは楽になる?
そんな簡単なものでもないようです。
なぜならこの恋は、一筋縄ではいかない恋なのではないでしょうか。
気持ちを伝えることは簡単だけど、伝えることができないのです。
ここからピアノとパーカッションにバイオリンが加わり、曲が立体的に変化していきます。
どんな愛の言葉も
Mm君しかいない 君こそ未来
言葉は皆 空虚 宙に舞うんです
出典: ボレロ/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
今のこの想いを伝えるに値する言葉が見当たりません。
どんなにキザで、素敵で、甘くて、熱い言葉でも。
君の前では価値のない空っぽの言葉になってしまいます。
中身がないからフワフワと飛んでいってしまうのです。
どう伝えたら、この気持ちは伝わるのだろうか。
どんな言葉なら信じてもらえる…?
伝えたくても伝える術が見当たらなくて苦悩しているのでしょう。
世界は君中心に回ってる
悩める世界全体の一大事も
無関心でいられちゃう この想いを
知って Ah ねえ 知って
出典: ボレロ/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
この恋が自分にとっての重大ニュースなのです。
世界のどこかで起きている大事件や自然災害、戦争なんてどうでもいいんだと言っています。
全て君を中心に回っている彼の世界。
彼女が笑えば彼も笑うのでしょう。
そして、彼女が涙に濡れたなら、彼も哀しい気持ちになるのです。
彼女以外、何もいらない、何も知らなくていい。
まさに恋は盲目とはこのことです。
それだけ想っているのに、伝わらないもどかしさをここでは描いています。
ここでの言葉は彼にとっては考え抜いた最大級の愛の言葉なのでしょう。
それだけ君の事を好きなんだ、どうかお願い、分かって、信じて。
そんなところでしょうか。
四六時中
1日中一緒にいたい、年がら年中君を愛していく。
ここでは病的なくらいに彼女を求めている主人公の感情を描いています。
もはや恋という域を超えて、愛の情念のようなものを感じます。
深い深い愛。
なのにどんな言葉を駆使しても、伝わっていないような気がするのでしょう。
だから、ストレートすぎる強い言葉で愛を訴えているのです。
気持ちの高ぶりを表すように、管楽器が加わり曲もさらに立体的に熱を帯びたものになっていきます。
苦しみもがいても君がいれば
いつだって年中無休で 君を愛してく
七転八倒の人生も 笑い飛ばしてく
出典: ボレロ/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
歌詞の1行目。
女性としてはこんなことを好きな男性に言われたらこの上なく嬉しいですね。
どんな苦痛や悲しみだらけの人生だって、君がいればそれすら笑い話になってしまいます。
もしかしたら、彼女を愛することは彼にとっては茨の道への扉を開くようなものなのでしょうか。
彼女を愛し続けると、ひどい苦痛の人生を伴うことも想像できます。
君を愛することによって自分がどんな苦痛を味わうことになっても構わない。
むしろそんな人生を笑って生きてやろうと言っています。
主人公にとって彼女がいればもう、何も怖いものはありません。
君のためならどんな苦痛も、罰も、受けて立とうじゃないか。
といったところでしょうか。
やはりこの恋は一筋縄ではいかない恋のようです。
感情を開放して
感情をむき出しにして
朝から晩まで 裸のまんまで 暮らしたい
出典: ボレロ/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿