サビも2人で同じメロディ
ぎこちなさをクリアする言葉
明日になればまた君に
逢える喜び噛み締めてた
「それじゃまたね」
夕日と君に 大きく手を振った
出典: また明日/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治
お互いの気持ちが行き違って、ぎこちなく歩いている場面を一言でクリアする言葉があります。
それが「それじゃまたね」という言葉です。
毎日帰り際にそう言って別れていたのでしょう。
またいつものように「君」との日常が戻ってくることを約束するような言葉が「それじゃまたね」です。
「それじゃまたね」をいう前に気になる歌詞がありました。「君に逢える喜び」。
「君に逢える喜び」と聞くとどうしてもラブソングかと思ってしまいますが、そうではありませんでしたよね。
歌詞を書いた岩沢さんが「この歌はラブソングじゃない」と仰っていましたから。
それに、全体の歌詞の流れからいっても友達同士の話であることは明白です。
それにしても、何故こんな紛らわしい歌詞を入れたのか理解できませんが…。
「君に逢える喜び」というのは、昔のような友達関係に戻れる喜びということでしょうか。
友との再会
「君」に聞きたかったことは?
電車から見える景色 変わり続ける景色
変わらないさ、と握りしめた その手には何がある?
今君の事を(確かに) 思い出したのはなぜ?
あの時と同じ(君と見た) 夕焼けのせいにして
大人になる意味 幸せの意味
わかった様なふりしていたけど
僕らが旅に出たあの日 君も君を探していたんだろう?
あれからの日々 今までの事 話してくれないか?
出典: また明日/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治
最初の2行は、変わり続ける車窓の景色と友が言った「変わらない」という言葉の対比が印象的です。
何が変わらないのか?
離れ離れになっても自分達の友情は変わらないということだったのかも知れません。
そして、夕焼けを見ながら佇んでいたあの日、「僕」と離れなければならないということが分かっていたのでしょう。
それから幾年の年月が流れ「僕」が離れていた友と再会した時に思い出したのは、あの夕焼けの日のことでした。
あの時の情景が心にずっと残っていたんですね。
何も言わずに離れていった友に会い、話が聞ける日を待っていたのです。
大人になった「僕」は、あの時友が考えていたことが分かるようになりました。
ですから、黙って居なくなった友を責めるつもりはありません。
どうしても聞きたかったことは、離れていた日々に友が何を考え何をしていたかということだけでした。
エンディング
「また明日」が意味すること
明日になればまた君と
「逢おうね」って約束したいから
今この時を さよならするよ
「それじゃまた明日」
ララララ…
また明日
出典: また明日/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治
ここで「また明日」というタイトルが出てきます。
学生時代なら明日も学校で会えるし、社会人も会社の同僚なら会社で会えます。
でも、それ以外の相手だとお互いの予定を調整し約束するのではないでしょうか。
再会した友は同じ会社ではないはずなので、「また明日」とは言わないのが普通です。
それなのに敢えて言っているのは、昔のような関係に戻れたからです。
「僕」が聞きたくて聞けなかったこと、離れていた日々のことを友が話してくれたのでしょう。
「僕」の中にあったわだかまりが一気に溶けていったのです。
たまにしか会わない同級生でも学生時代の話をしていると、その頃へタイムスリップしてしまいます。
この主人公の2人も同じように時間を共有することができたのだと思います。
チャイムで終わり
「また あ~し~た~♪」というエンディングの後にも、冒頭と同じギターのチャイム音が入っています。
このチャイムは、「僕」と友のストーリー第1章が終わったことを連想させます。
そして第2章が始まりました。
この後、第3章、第4章と続いていってくれればいいですね。