ヨルシカの「雲と幽霊」

【ヨルシカ/雲と幽霊】バンド名の由来となった最重要曲の歌詞を考える!MVに隠された秘密も知りたいの画像

ミニアルバム「夏草が邪魔をする」の収録曲

2017年6月28日、ヨルシカのミニアルバム「夏草が邪魔をする」が発売されました。

ヨルシカとしては、初めてリリースしたアルバムになります。

ミニアルバムなので収録曲は7曲と少なめですが、その分、内容は凝縮されています。

特に3曲目の「言って。」と7曲目の「雲と幽霊」はファンの間でも人気の高い良曲となっています。

2018年には最新アルバムの「負け犬にアンコールはいらない」を発売し、ますます勢いに乗るヨルシカ

今回はそのヨルシカの曲から「雲と幽霊」に注目していきたいと思います。

ヨルシカの情報も記載するので、興味のある方は、ぜひ最後までお付き合いください。

「夏草が邪魔をする」の発売前から注目されていたヨルシカ

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コンポーザーは人気ボカロPのn-buna

「雲と幽霊」をご紹介する前に、ヨルシカの情報を少しだけお伝えします。

ヨルシカのメンバーはボーカルであるsuisさんとコンポーザーであるn-bunaさんの2名です。

ライブなどではサポートメンバーが加わり、バンド形式になることが特徴です。

2017年に「夏草が邪魔をする」を発表したヨルシカですが、その発売前からすでに注目されたバンドでした。

その理由には様々な要因があると思いますが、一番の理由はコンポーザーであるn-bunaさんの存在だと感じます。

n-bunaさんはヨルシカを結成する前にボカロPとしての活動を始めており、実力を広く知られた方でした。

代表曲としては「透明エレジー」「ウミユリ海底譚」などが挙げられるでしょうか。

特に「透明エレジー」はニコニコ動画において、VOCALOIDカテゴリの総合順位1位を獲得。

2018年8月現在、ニコニコ動画での再生回数は280万再生を超えるなど、押しも押されぬ良曲となっています。

そのn-bunaさんがコンポーザーを務めるのですから、話題にならないわけがありませんね。

ボーカルであるsuisさんの透明感のある歌声も、n-bunaさんの作る楽曲にマッチしていると評判です。

バンド名の由来は?

「雲と幽霊」の歌詞から名付けられた名前

ヨルシカというバンド名と「雲と幽霊」には深い繋がりがあるとされています。

とあるインタビューにおいて、n-bunaさん自らがバンド名の由来を語っていました。

n-bunaさんによれば、ヨルシカは「雲と幽霊」の歌詞から取られたバンド名であるそうです。

「雲と幽霊」の2番には「夜しか」という部分があり、どうやらその歌詞からバンド名は名付けられたようです。

「夜しか眠れない」というフレーズが元々好きで、語感も気に入っていたというn-bunaさん。

n-bunaさんの卓越した感性が十二分に表れたバンド名であるように感じます。

「雲と幽霊」という楽曲は、ヨルシカにとって非常に大切な曲であるようですね。

夏の陰に座って 入道雲を眺めるだけでどこか苦しくて
空が高いよ ねぇ
このままずっと遠くに行けたらいいのにな
夜しかもう眠れずに

出典: 雲と幽霊/作詞:n-buna 作曲:n-buna

「雲と幽霊」の歌詞を解釈!

ここからは「雲と幽霊」の歌詞について見ていきます。

爽やかで優しい曲調が人気の「雲と幽霊」。

楽曲は曲としての良さだけでなく、切なくて美しい叙情的な歌詞も評判を呼んでいます。

その歌詞に込められたメッセージについて、解釈していきたいと思います。

死を意識させる始まりの歌詞

幽霊になった僕は、明日遠くの君を見に行くんだ その後はどうしよう
きっと君には言えない

幽霊になった僕は、夏の終わり方を見に行くんだ
六畳の地球で 浅い木陰のバス停で
夜に涼む君の手 誘蛾灯に沿って石を蹴った
街の薄明かりが揺れている

出典: 雲と幽霊/作詞:n-buna 作曲:n-buna

幽霊になった、という一節から歌は始まります。

幽霊になったということは、この歌詞の人物はおそらく亡くなっているのだと思います。

幽霊は、存在が希薄になり、周囲から認識されなくなった、という比喩の可能性も一応は考えられる言葉です。

ただ、ここは直接的な捉え方で良いと感じます。

人物は亡くなり、遠くにいる「君」を見に行こうとしています。

「君」とは、愛する人のことでしょうか?

会いに行くではなく、見に行くというのが、姿を現すことのできない現状を示唆しています。