セカオワらしい1曲「インスタントラジオ」
現在、セカイノオワリという名義で活動している4人組ロックバンド、通称・セカオワ。
2010年にインディーズデビューしたころ、彼らのバンド名は"世界の終わり"という表記でした。
今回ご紹介する「インスタントラジオ」は、セカオワのインディーズ時代に発表された1stシングル「幻の命」のカップリング曲です。
この曲はセカオワの1stアルバム『EARTH』にも収録されています。
ちなみに『EARTH』はセカオワのルーツを辿るのに欠かせないアルバム。少しだけ『EARTH』についてご紹介させていただきますね。
「インスタントラジオ」収録のアルバム『EARTH』
2010年に発売されたアルバム『EARTH』はオリコン週間ランキングで最高15位を記録。インディーズデビュー後はじめてのアルバムなのに、好記録ですよね!
2011年1月、こちらのアルバムは第3回CDショップ大賞にて準優勝を受賞したという記録も残しています。
ボーカルのFukaseさんが言うには、このアルバムを作るのに"死力を尽くして世界の終わりらしさを追い求めた"とのこと。
SEKAI NO OWARIを知ろうと思ったら、『EARTH』は外すことはできない1枚と言えます。
もちろん、このアルバムに収録されている「インスタントラジオ」もセカオワがセカオワらしさを追求した曲の1つ。
それでは「インスタントラジオ」から垣間見えるセカオワらしさとは一体どんなものなのでしょうか?
「インスタントラジオ」の歌詞を徹底解説♪
セカオワのライブではラストやアンコールで演奏されることの多い「インスタントラジオ」は、アップテンポで盛り上がれる曲調が魅力。
歌詞の意味を知らなくても楽しくのれる曲なんですが、曲の意味を知ることで「インスタントラジオ」をもっと深く楽しむことができます!
それでは「インスタントラジオ」の歌詞の意味と、この曲に込められた"セカオワらしさ"を見ていきましょう!
平等に届けたい<セカオワ「Melody」>
「インスタントラジオ」イントロの歌詞は歌詞サイトなどに公表されていません。実際は次のように歌われています。
Ladies and gentlemen
Boys and girls Are you ready yeah
30 minutes INSTANT RADIO presents smile all over the world.
(訳)
紳士、淑女の皆さん、少年少女の皆さん準備はいいですか?
30分間のインスタントラジオは世界中に笑顔を贈ります。
突然ですが、otokakeをお読みの皆さんはラジオを聴くことがありますか?
私は平日の朝はラジオをオンにして1日を始めることが多いです。中には眠れない夜、ラジオで心安らぐひとときを過ごすという人もいるでしょう。
仕事や勉強をしながらでも聴くことができるし、知らない音楽や新しい情報を得られるのがラジオのいい所です。
カボチャを割って生まれた「Radio」
怪物は美女とPoprock「Radio」
満月の提供 骸骨の「Radio」
地球から発信 「INSTANT RADIO」
世界が終わって生まれた「Melody」
時間と光のLoveloveな「Melody」
幽霊たちの命の「Melody」
PopでCuteなセカオワ「Melody」
出典: インスタントラジオ/作詞:深瀬慧 作曲:深瀬慧/中島真一
自分の知らない音楽を流してくれたり、その曲の背景を教えてくれたり、まったく関係のない楽しい話をしてくれたり、世界の悲しい出来事をお知らせしてくれたり……。
ラジオの電波というのは、受信環境さえあれば平等に得ることができるように思います。
生まれた場所が<カボチャ>であろうと関係なく、美醜だって関係なく<怪物は美女と>聴くことのできるラジオ。
誰だって平等に楽しめる<インスタントラジオ>でセカオワが流したい曲とは、どのようなものなのでしょうか?
かつて、ボーカル・Fukaseさんは「世界が終わったかのような生活のあとに残ったのは今の仲間と音楽。そこから始めようと思った」という趣旨の発言をしています。
これがバンド"世界の終わり"の由来にもなったのですが、このことから、歌詞に登場する<世界が終わって生まれた「Melody」>というのはセカオワの追究する音楽自体のように思えます。
朝まだ眠い太陽もちょっと寂しいお月様も
みんな笑えたら良いのに
みんな笑ったら楽しいのに
燃やされそうな森林や 殺されそうな鳥の悲鳴を
笑い声に変えられないかな
そしたらきっと楽しいのに
出典: インスタントラジオ/作詞:深瀬慧 作曲:深瀬慧/中島真一
歌詞のこの部分で歌われているのは、セカオワが<セカオワ「Melody」>で届けたいことです。
その意志に関係なく朝が来たら強制的に登らないといけない<まだ眠い太陽>も、生涯太陽に会うことのできない<寂しいお月様>も楽しませたい。
環境破壊に苦しむ世界にも、どうにかして笑顔を与えたい。
ここではセカオワ「Melody」で届けたいこと、つまりセカオワの音楽性が歌われています。
余談ですが、太陽や月が擬人化されているのもポップでキュートな歌詞ですよね。
30 minutes INSTANT RADIO presents smile all over the world.
(30分間のインスタントラジオは世界中に笑顔を贈ります)
出典: インスタントラジオ/作詞:深瀬慧 作曲:深瀬慧/中島真一
「インスタントラジオ」の中では、この部分の歌詞が一番重要なことを言っています。この部分こそがセカオワの音楽性なのです。
「世界中のどんな状況の人にも笑顔を贈る」ということがセカオワが目指す音楽性なのだと思います。
「インスタントラジオ」ってなんだろう?
世界が終わって生まれた「Melody」
時間と光のLoveloveな「Melody」
幽霊たちの命の「Melody」
PopでCuteなセカオワ「Melody」
カボチャを割って生まれた「Radio」
怪物は美女とPoprock「Radio」
満月の提供 骸骨の「Radio」
地球から発信 「INSTANT RADIO」
地球から発信 「INSTANT RADIO!!」
出典: インスタントラジオ/作詞:深瀬慧 作曲:深瀬慧/中島真一