リアーナ【ダイヤモンズ】歌詞を和訳&解説!「ダイアモンド」は宝石のことじゃない?ロマンチックな名曲の画像

「ダイヤモンズ」は確かにドラッグを散りばめて愛を歌っています。

だからといってその文化的背景に無理解なままであることは世界的な潮流から取り残されるでしょう。

拒絶することは簡単ですが、理解することは難しい

しかし異文化を拒絶してしまったならば人類は相互理解さえできません。

「ダイヤモンズ」はドラッグを美しいものとして表現しているのは確かでしょう。

しかしリアーナがドラッグの売人として来日してブツをさばいている訳ではないのです。

少し冷静になってここで歌われる理想的な愛と描写されるものが本当に美しいものか。

極東の島国でそんなことを様々に考えてみることこそ本当の文化交流です。

こうした文化・芸術に昇華されたものを消費することはこの国でも罪には問われません。

厳しい国では検閲でこの曲を聴けない国もあるはずです。

ビートルズの偉大な成果を彼らの薬物体験を理由に排斥するような社会は野蛮でしょう。

リアーナの「ダイヤモンズ」にしてもロマンチックな愛の姿と心躍る音楽までは否定できないのです。

刹那な愛は理想か

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Palms rise to the universe
As we moonshine and molly
Feel the warmth, we'll never die
We're like diamonds in the sky

出典: ダイヤモンズ/作詞:Sia Furler Mikkel Eriksen Tor Hermansen Benjamin Levine 作曲:Sia Furler Mikkel Eriksen Tor Hermansen Benjamin Levine

「両手のひらを宇宙に向けて広げるの

moonshineやmollyをキメているときみたいに

温かさを感じるし、私たちふたりは決して死なないって思えるの

私たちふたりは夜空に輝いているダイアモンドたちのよう」

2番の歌詞です。

ここから先はリフレインばかりですので繰り返しになる箇所は割愛しました。

moonshine」は密造酒の銘柄です。

molly」は違法薬物の名称であります。

固有名詞を動詞として使っているのが斬新でしょう。

どちらも私たちにはまるで馴染みのないものです。

馴染みである必要もないかもしれません。

アルコールやドラッグの効用で不死であることを確信しても私たちは老いて死にます。

アルコールもドラッグも一時的な逃避はできても効果が切れたときは荒涼たるリアルがあるだけでしょう。

つまりこの「ダイヤモンズ」が描いているのは麻薬的で非常に刹那な愛の姿なのです。

アルコールやドラッグの摂取がいつまでもできる訳ではありません。

人はいつかシラフに戻り穏やかな生活の中で愛を育むことを求めるものです。

「ダイヤモンズ」の私もあなたもこのままいつまでも麻薬に耽溺していることはできません。

その先のふたりの姿こそ見たいものですが、「ダイヤモンズ」はいつまでも刹那な生き方に終始します。

ひとときの輝きであるからこそ美しいのかもしれません。

しかし永続する愛とはとても思えない側面があるのです。

「ダイヤモンズ」の色を問う

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Shine bright like a diamond (Woah)
Shine bright like a diamond (Woah)
Shine bright like a diamond
Oh-oh, yeah

出典: ダイヤモンズ/作詞:Sia Furler Mikkel Eriksen Tor Hermansen Benjamin Levine 作曲:Sia Furler Mikkel Eriksen Tor Hermansen Benjamin Levine

「ダイアモンドのようにまぶしく輝いて

鮮やかに輝くダイアモンドのように

ダイアモンドのようにまばゆく輝いて

オーイエー」

いよいよクライマックスです。

リフレインがいっぱいですので該当箇所は割愛します。

この箇所も基本的にはリフレインです。

繰り返しになりますが最後ですので改めて見ていきましょう。

エクスタシーの錠剤はドラッグをやっているという罪悪感を薄めさせるために可愛い形状です。

しかし覚醒剤に近い働きをするといわれます。

楽曲「ダイヤモンズ」に惹かれたとしても薬物に手を出すと人生が終わる社会に私たちは生きているのです。

この「ダイヤモンズ」の恋愛永続する要素が見受けられないのは上述した通りでしょう。

歌詞もサウンドもキラキラしている楽曲ですがあまりに刹那に過ぎます。

理想的な愛というものは人によってそれぞれでしょう。

ただ、「ダイヤモンズ」の恋愛ロマンチックな装いの中に危険な罠が潜んでいます。

オーストラリアの広大な自然の中でのんびり星空を眺めて愛を誓うなどという曲ではありません。

宝石はときに多くの人を狂わせる側面があります。

ダイヤモンズ

このタイトルに決めたのは宝石同様にキラキラしているからこそ人を狂わしてしまう愛だからでしょうか。

また麻薬的な愛への依存をキラキラと描きますが、歌詞を深く読み込むとグロテスクな姿が浮かびます。

それでもリアーナはこの曲を希望の歌として提示しました。

彼女にとってエクスタシーは罪悪感を抱くような対象ではないのでしょう。

諸外国のユルい基準が正しいのか、日本を含むアジア諸国の厳格さが正しいのか。

こうしたことは歴史が決めることでしょう。

あまりに大きなテーマですのでこの記事では扱いきれません。

宝石に魅せられるように取り憑かれてしまう麻薬的な愛。

非常に重層的なテーマが含まれる楽曲なのです。

14分で作詞作曲が完了したからこそ、天才的なインスピレーションにすべてが詰まったのかもしれません。

ダイアモンドの輝きは何色と喩えられないでしょう。

あくまでもその煌めきや輝きという光こそが眼に鮮やかなものです。

何色と喩えられないのはこの「ダイヤモンズ」という楽曲への解釈そのままでしょう。

解釈や評価を一色では塗り潰せられないのです。

優れた名曲はこうした不思議な力を持ち合わせています。

ぜひこの記事を参考に何度も楽曲をリピートして自分なりの評価を下してください。

拒絶するのは簡単で理解することこそ難しいのだと気付くはずです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

OTOKAKEとリアーナの軌跡

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