優しい嘘で僕の想いをかわす君、でも、それでいい

いつも
僕の欲しいのは 優しい嘘じゃなくて

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

出典: 日なたの窓に憧れて/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「日なたの窓」のある部屋に住みたいという想いと相反する、このままでいいという想いがあるということがわかった今、

続く歌詞も見方が変わってきますね。

「君に触れたい」と「君」と結ばれることを強く望んでいる「僕」ですが、きっと「優しい嘘じゃなくて」という歌詞から、

「いつも」「君」に「優しい嘘」でかわされて、結ばれることも離れることもできないまま、

「僕」は狂おしいほどの恋愛感情を「君」に対して抱かされ続けているのでしょう。

しかし、幸福に満ち足りて「瞳の奥へ」沈んだ「僕」は自分の音楽を生み出す力を失うことがわかっているため、

このもどかしい状態から解き放たれて「君」と結ばれたいと思う反面、このままでもいいと思っているのでしょう。

それが裏付けるのが続きの歌詞です。

君と二人ずっと一緒ならメリーゴーランドのように回り続けるのもいい

メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
ずっと このまま ずっと ずっと

出典: 日なたの窓に憧れて/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「メリーゴーランド」といえば、楽しいイメージが強いかもしれませんが、「君に触れたい」という歌詞から考えると、

「メリーゴーランド」の中の馬同士は一定の間隔を空けたまま一生触れ合うことがないように、

ずっと触れられないまま回り続けるということを意味していると考えられます。

つまり、「胸の大地は回り始めた」という歌詞もありましたが、

「二人のメリーゴーランド」とは、回っている「メリーゴーランド」の上の馬のように、

回っている「僕」の心の中の「胸の大地」の上で「僕」と「君」は二人きりで、ずっと触れ合うこともなく生きていくということです。

先ほど紹介したインタビューのように、草野さんは現実で「君」と結ばれてしまったら、その恋が終わった時の悲しみや、失う不安で、

結局幸せにはなれないどころか、最悪自分は生きていけなくなってしまうかもしれないと思っているのでしょう。

だから、自分の心の中にある自分だけの世界の中なら「君」と「このまま ずっと」一緒にいられると思っているのかもしれませんね。

おわりに

【日なたの窓に憧れて/スピッツ】歌詞に込められた想いとは?気になる意味を徹底解釈!ギターコードあり♪の画像

「日なたの窓に憧れて」の曲を解釈してみましたが、いかがでしたか?

決してメジャーな曲とは言えませんが、幸せな場所から幸せな感情を歌うのではなく、

幸せを歌うにしても暗い場所からそれを歌うような、影から光を歌う、今も変わらない「日なたの窓に憧れ」続ける姿勢こそが、

人によっては死の匂いを感じたりする影のある楽曲を生み出し、スピッツの魅力にもつながっているのかもしれないとは思いませんか。

そんなことが考えられる「日なたの窓に憧れて」は、スピッツは好きだけど聴いたことがないという人に是非聴いてほしい一曲ですね。

また、シーケンスが印象的な楽曲ではありますが、この楽曲が好きで弾いてみたいという人も多いでしょう。

無料で見られるコード譜のリンクを貼っておくので、よかったら見てみてください。

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