m-flo【HUMAN LOST feat.J.Balvin】歌詞の意味を和訳して解説！人間失格とは

楽曲『HUMAN LOST feat.J.Balvin』は、m-floの9thアルバム『KYO』に収録されています。

また本楽曲は、映画『HUMAN LOST 人間失格』の主題歌に採用されています。

映画『HUMAN LOST 人間失格』とは、太宰治の小説『人間失格』から着想を得たSFアニメです。

昭和111年という未来の日本を舞台としています。

高度な医療技術で管理され飛躍的に高寿命となった人類の中で逆に退廃化する者が出てくるのです。

そういう者たちが「LOST」化し、異形の者となってしまいます。

管理社会の中にいたとしたらあなたは人間「合格」なのか「失格」なのかと問いかけてくる映画です。

本映画も原作小説も深い意義を内包しており、筆者が当記事で解説することはできません。

当記事では、主題歌の歌詞解説に終始したいと思います。

本楽曲はJ.Balvinというアーティストをフィーチャーしています。

J.Balvinは、コロンビア出身で、ラテン系音楽の大スターです。

記憶に新しいところでは、『Mi Gente』（ミ・ヘンテ）という曲が世界中で大ヒットしました。

J.Balvinとは、VERVALがサマーソニックで友達になったといういきさつがあります。

日本のアニメ好きなのだそうです。

VERVALの交友関係すごい！というエピソードですね。

「あなたの目を覗き込むけれどもうあなたはそこにいない

かつてあなただったレプリカがいるだけ

あなたは正しい言葉を言い、正しい行いをする

けれど心はそこにはない

あなたの目を覗き込むけれどもうあなたはそこにいない」

映画『HUMAN LOST 人間失格』の主人公は、大庭葉藏です。

小説『人間失格』の主人公も同じ名前でした。

葉藏はロスト化してしまうものの、アプリカントであるため回復します。

昭和111年の日本では、人類が体内にナノマシンを埋め込まれ寿命が飛躍的に伸びました。

S.H.E.L.L.と繋がって同期しているためです。

怪我や死ぬことを知らないと、人間は却って退廃します。

そのため、「心がそこにはない」表情をしているのです。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の登場人物に柊美子というヒロインがいます。

小説『人間失格』の“ヨシ子”という純真無垢な女性から着想を得ました。

小説のヨシ子は葉藏の最愛の妻で信頼の天才でしたが、出入りの商人に犯されてしまいます。

映画の柊美子は、S.H.E.L.L.が明るい未来をもたらすと信じるS.H.E.L.L.の広報官です。

そして、葉藏の身代わりとなって死んでしまいます。

LISAが歌う部分は柊美子の思いを表わしているようです。

「持ちこたえて

立ち上がって

持ちこたえて

立ち上がって」

この部分は、ロスト体が発生する社会の中での心の叫びのように思えます。

人間失格とは、管理された社会の中で心が退廃しロスト体になることです。

そしてロスト体が存在することを政府はひた隠しにします。

管理された中で心が退廃しないことが果たして人間「合格」なのでしょうか。

映画は、そう問いかけてきます。