『迷子犬と雨のビート』はアニメ『四畳半神話大系』の主題歌

四畳半神話大系ってどんな話?

四畳半神話大系 (角川文庫)
森見 登美彦
角川書店
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『四畳半神話大系』は、もともと森見登美彦氏の小説として刊行された作品

その人気からアニメが決定し、映画監督である湯浅政明氏の手によってTVアニメされたものです。

京都の町を舞台に、一人の男子京大生大学サークルで翻弄される姿を描いた作品で、アニメの中には、京都の町に実存するスポットも多く登場します。

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独特の不思議ワールド?

原作を手掛ける森見登美彦氏の作品は、現実と仮想の人物が入り混じることが多く、この作品でも〝人間〟と〝そうではない生き物〟とのやり取りが多く描かれています。

森見登美彦氏の作品に免疫がない人にとっては〝意味不明〟〝不思議すぎてついていけない〟などの声も聞かれますが、根っからの森見ファンにとっては、むしろ欠かせない〝森見ワールド〟の魅力でもあるようです。

原画はアジカンでお馴染みの中村祐介氏?!

このアニメの登場キャラクターの原画を手掛けているのが、アジカンのCDジャケットでお馴染みの中村祐介氏。

ポップでありながらノスタルジック、さらに現代的でありながらどこか昭和な雰囲気の漂う中村氏のキャラクターは独特な世界観の『四畳半神話大系』にぴったりといえます。

アジカンファンにとっては、中村氏のイラストは今や〝アジカンブランドの一部〟

そんな中村氏のキャラ原画がアニメーション化され、その主題歌がアジカンという組み合わせとなれば、相性はバッチリ。

アジカン×森見登美彦作品をより楽しむ

アジカンが森見登美彦氏×湯浅政明氏のアニメ作品の主題歌を担当しているのは、実はこれだけではありません。

この作品の後にアニメ化された『夜は短し歩けよ乙女』でも主題歌(『荒野を歩け』)を手掛ています。

どちらも京都を舞台に奮闘する男子大学生をめぐる物語ですが、この二つの物語には共通のキャラクターも多く登場するため、このふたつのアニメは作品のタイトルこそ違うものの、一種の〝パラレルワールド〟として楽しめるように構成されています。

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ロケ地めぐりをするファンも?

『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』の両方の視覚的な特徴と言えるのが、アニメで描かれる独特な京都の雰囲気。

〝観光地〟のイメージが強い京都ですが、この作品では京都のディープなスポット、ある意味マイナーとも言える部分にスポットをあてて描き出しているところも見どころです。

アニメに登場する飲食店や神社は作品の『協力企業』としてクレジットに名を連ねていることもあり、ファンの中には、『四畳半神話大系』の〝ロケスポット巡り〟をするひとも多いのだとか。

『迷子犬と雨のビート』の意味とは?

意味深なタイトルがついているこの楽曲ですが、Vo.後藤氏によると、〝スタジオに入ってみると結構スッと組みあがった〟ものだそう。

曲のアイディアとしては〝大学時代からやってきたことの集大成〟のようなイメージで作曲したと語っています。

アニメの主人公は大学1年生という設定ですが、アジカンが結成されたのもちょうど大学1年のころ。

〝軽音部サークル〟という場所でアジカンが結成された背景をみると、〝サークル〟というキーワードをバックに繰り広げられるこのストーリーは、Vo後藤にとっても入り込みやすいシチュエーションだったのかもしれません。

 

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