WANDS「世界が終わるまでは」とは?
WANDSの「世界が終わるまでは」は1994年6月にリリースされた8枚目のシングルです。
TVアニメ『スラムダンク』の第二期EDテーマとして使われていました。
また、同バンドが世に送り出した最後のミリオンヒット作。
TVアニメのEDテーマとして記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はこの「世界が終わるまでは」の歌詞を紐解いてみる前になぜミリオンヒットに繋がったのかを見てみましょう。
アニメとともに伝説の一曲になった
「世界が終わるまでは」はWANDSがこの曲を出すまでのラブソングスタイルを一変させたかったと後の雑誌インタビューで語っています。
そのため甘く切ない歌詞を売りにしていたのを一変させ、WANDSが青春ソングを歌ったことにファンは賞賛したのです。
また、タイアップとしてTVアニメ『スラムダンク』のEDテーマとして起用されたこともヒットに繋がった一因です。
TVアニメの世界観が「世界が終わるまでは」の歌詞にマッチして共感を呼び、結果として100万枚以上を売り上げるメガヒットになりました。
TVアニメ「スラムダンク」とは?
TVアニメ『スラムダンク』とは週刊少年ジャンプで連載されていたバスケットボール漫画のアニメ版です。
漫画のTVアニメ版の多くはストーリーやキャラクター設定が漫画版と微妙に異なったり、
ストーリーが漫画に追いついてしまう事を避けるため、物語に複線をつけたりするのですが、
『スラムダンク』は漫画を忠実にアニメ化された稀有なアニメだったのです。
アニメ版の声優陣も漫画のイメージに合わせて起用され、漫画のイメージそのままにキャラクターが躍動する名作です。
漫画版もアニメ版も今でも高い人気を誇り、連載が終了した今でもグッズや書籍が売れ続けているのです。
『世界が終わるまでは」の歌詞を読み解く
世界でひとりだけ取り残された様に感じています
大都会に 僕はもう一人で
投げ捨てられた 空カンのようだ
互いのすべてを 知りつくすまでが
愛ならば いっそ 永久に眠ろうか…
出典: 世界が終わるまでは/作詞:上杉昇 作曲:織田哲郎
都会に一人取り残されて絶望しているような歌い出しです。
自分の孤独感を空き缶に例えて、放り投げられて自暴自棄になっているようにも聞こえます。
”お互いのすべてを”とあるように愛している人に振られたら孤独を感じてしまいますよね。
でもそれは青春の1ページに思えるのは筆者だけでしょうか?
世界が終わるまでは 離れる事もない
そう願ってた 幾千の夜と
戻らない時だけが 何故輝いては
やつれ切った 心までも 壊す…
はかなき想い… このTragedy Night
出典: 世界が終わるまでは/作詞:上杉昇 作曲:織田哲郎
お互い愛し合っていれば、世界が終わる瞬間まで離れないと信じることはできます。
しかし人のつながりは儚いもの。
お互い感情的になってしまうと儚くももろく終わってしまう恋もあります。
失恋すると心が疲れてしまいますよね。
何故かため息が出たり。
切ない男心を切々と歌っているようです。
誰でも一人は怖いのです
そして人は 形(こたえ)を求めて
かけがえのない 何かを失う
欲望だらけの 街じゃ 夜空の
星屑も 僕らを 灯せない
出典: 世界が終わるまでは/作詞:上杉昇 作曲:織田哲郎
”形”と書いて”こたえ”と読ませるあたりは作詞のセンスを感じます。
その答えを求めて、求めすぎてしまうと大切な何かをなくしてしまうと聞こえます。
あなたにとって大切な何かはなんでしょう?
求めすぎてなくしたものはなんですか?
欲望だけでは手にはいらないのは愛という感情ではないでしょうか。
あなたも同じように失敗してしまったなら振り返って考えてみるのもいいですね。