レキシ「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」
レキシ初めてのシングル!
「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」は、2015年11月25日にリリースされたレキシの1枚目のシングルです。
今となっては広く知れ渡っているレキシの日本史ソングですが、そのスタートがこの楽曲なんですよね。
ノリの良い楽曲に、軽快なサウンド、さらにキャッチーな歌詞が印象的で、この1曲はリスナーに鮮烈な印象を与えたことは間違いないでしょう。
また、オリコンチャートでは最高21位とそれほど結果は振るってはいませんが、Billboard Japan Hot 100では12位を記録しており、届く所にはちゃんと届いた1枚ではないでしょうか。
さらに、NTTドコモ「dヒッツ」のCMソングに起用され、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。
前述もしましたが、日本史ソングをポップに歌うレキシ。
この楽曲が題材にしているのは、なんと紫式部です。
その「式部」の部分がタイトルに採用されているわけですね!
ちなみに、初回完全生産限定盤は風呂敷付きでリリースされました。
どこまでも日本的!
日本史の中でもポピュラーな存在である紫式部を一体どのように楽曲に落とし込んでいるのでしょうか。
それでは、次に「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」の歌詞を見ていきましょう。
「SHIKIBU feat. 阿波の踊り子」の歌詞を徹底解釈!
紫式部も一人の女性…その心情に注目!
shikibu murasaki
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史
まずは導入部分です。
紫式部の名前を繰り返し歌うことで、よりそのテーマ性を明確にして、一気に楽曲の世界観へと引き込んでいきます。
ねぇ キミの話を聞かせてよ
ねぇ 今はじめるの物語を
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史
続いて、そんな紫式部へと語りかけるかのような歌詞が続いていきます。
ここで出てくる物語とは一体何を表現しているのでしょうか?
紫式部は「源氏物語」や「紫式部日記」の著者として有名な女流作家です。
そんな彼女の紡ぐ言葉やストーリーにワクワクしている受け手の想いをまっすぐに伝える歌詞になっていますね。
あのコのことばかり気にしていたの?
あの日のままの私じゃ おじゃれない
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史
そして、物語の世界の中へと飛び込んでいくような歌詞が続きます。
ちなみに「源氏物語」の主人公である光源氏は恋多き男性です。
そんな彼の恋愛模様や繁栄、衰退が描かれたのが「源氏物語」。
ここでは、あのコを光源氏に例え、彼に夢中になる女性たちの気持ちが絶妙に描かれているのではないでしょうか。
一目見たその瞬間から彼に恋い焦がれ、平静を保とうと努めますが、そうはいかずに彼の魅力に取り憑かれてしまっていることが分かります。
離れそうなほど 絡む指先
今こころが 乱れそめにし
燃えて咲く花 色は紫
派手な羽織も 乱れそめにし
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史
そして、サビに入っていきます。
狂おしいほど熱い恋愛模様が描かれた歌詞になっています。
また、心ここにあらずとはよく言ったもので、恋愛に夢中になると、他のことが手に付かなくなることもあるでしょう。
それほど心が乱れ、あなたに染められてしまっていることが強く伝わってきます。
さらに、そんな恋心を花や羽織に例え、紫式部の名から引用した紫に染まっていくような妖艶な情景まで映し出しています。
まるで、古文を読んでいるかのような歌詞の秀逸さがさすがですね。
紫式部自身の恋愛!
shikibu murasaki
ねぇ キミの言葉を聴かせてよ
ねぇ キミの中にある物語を
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史
そして、また繰り返しのフレーズから2番へと入っていきます。
ここでも1番と同じように紫式部へと語りかけるかのような歌詞になっていますが、少し変化が見受けられます。
1番では、紫式部の書いた作品について聞かせてほしいという歌詞になっていました。
しかし、今回は君自身、つまり「源氏物語」などの書物の中の話ではなく紫式部自身の話をしてほしいと訴えているように感じます。
あのコのことばかり見つめていたの?
夢見る少女のままじゃ おじゃれない
出典: SHIKIBU feat. 阿波の踊り子/作詞:池田貴史 作曲:池田貴史