ここは君と僕だけの宝島 教えの庭じゃきっと見れない
小さな神様の群れを見た 風の放課後
走り出す君の手を掴んで 「せーの!」で土を蹴った2秒後に
あおむけで見た びしょぬれの街

出典: 宝島/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

ここで曲のタイトルでもある「宝島」というフレーズが出てきます。

二人は幼なじみで、その二人しか知らない秘密基地のような場所がある。

「宝島」とは、その場所でそのときにしか見られない宝物がたくさん眠っている場所のこと。

特に歌詞3行目から4行目の美しいフレーズは、まさにその場所でしか見られない宝物といっていいでしょう。

教室では見ることができない特別なものは、二人の秘密基地という場所なら見ることができます。

大人になった今では、もう見ることができない貴重な景色です。

どこへでも歩き出せる

幼なじみだからこそ話せなかった夢

卒業証書丸めて 筒にしまい込みながら
これからの道の事 少しだけ話した

出典: 宝島/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

学校を卒業したあとにどんな道を行くのか、どんな夢に向かって進んでいくのか。

もしかしたらこの日初めて、二人はお互いの今後のことについて話したのかもしれません。

仲が良すぎると、具体的な夢や進路について話すことがかえって気恥ずかしくなることもあります。

そしておそらく、二人とも今までのように同じ道ではなく、別々の道を歩むだろうということをうすうす感じていた。

でも確かめるのが怖いような気がして先延ばしにした結果、卒業式のあとに話すという形になったのではないでしょうか。

別々の道を行く不安

誰より大きな夢 誰より密やかな声で
それぞれ違う道の 先にはあるだろうか? 宝島

出典: 宝島/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

初めて今後の夢や進路について話し合った二人。

やはり二人がこれから歩む道は、違う場所へ通じているようです。 

幼なじみと離れ離れになる寂しさや、大人になる前の不安。

かけがえのない「宝島」という場所を、失ってしまうかもしれないという嫌な予感。

それらの不安や嫌な予感が、複雑に入り混じっているように思えます。

どこへでも行ける

踏み鳴らせ!土埃上げて 今居る場所が地図の真ん中
見わたす景色のどこにだって歩き出せる
与えられた自由なんかじゃ無い トゲに囲まれたフェンスも無い
風が君の背中押すだけ

出典: 宝島/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

そんな不安をかき消すかのように、2番のサビでは力強いフレーズが並びます。

学校を卒業すると同時に、いろいろな縛りから自由になった今。

どこへでも行けるからこそ、そして景色が広すぎるからこそ、どこを目指したらいいかわからなくなることも多々あります。

 どこを目指したらいいか、ではなく、どこを目指してもいい。

大事なのは、最初の一歩を踏み出す勇気です。

1番のサビでは秘密基地で美しい景色を見せてくれる風ですが、2番のサビでは背中を押してくれる心強い味方となります。

その力を借りて、とにかく一歩踏み出そうというメッセージが伝わってきます。

「ビー玉」が象徴するものとは

割れてしまった純粋な心

割れた ビー玉を集めて

出典: 宝島/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎