塔の上のラプンツェルを見た後に、ほとんどの人が同じ感想を残します。
「すごい映像がきれいだった!」
描かれる風景やラプンツェルの長い髪の表現の仕方。
塔の上のラプンツェルで描かれるすべてのものが、「きれい」という言葉がとても似あいます。
あり得ない設定
すごくオブラートに包んでお話しすると、物語のカギとなるとても優秀な守衛がいます。
ほかのどの守衛よりも責任感が強く、とても熱いハートで物語をおもしろくさせる役目です。
そんな物語のカギとなる守衛の設定があり得ない!
これは塔の上のラプンツェルをみてからのお楽しみということで。
「自由への扉」の歌詞
ラプンツェルの日常生活からひそかに抱く気持ちがとてもよくわかる「自由への扉」。
「自由への扉」が読み解けないと、その後に展開されるストーリーがわかりにくく感じます。
気になる「自由への扉」の歌詞をひも解いてみましょう。
普段の暮らしぶり
今日もいつもと同じ朝
ほうきで掃除をしたあと
モップをかけて 床を磨く
洗濯して 仕事は終わり
お気に入りの本を読んで
部屋の壁に絵を描いたり
ギター 編み物 料理をするの
変わらない毎日
出典: 自由への扉/作詞:Glenn Slater 作曲:Alan Menken
長年にわたり塔の上の部屋に1人で暮らし続けるラプンツェル。
なんとか工夫して暇で持て余してしまう時間を少なくしていたようです。
掃除や洗濯などの家事が終わると、読書や絵画、ギター演奏、料理などの趣味に没頭しています。
ラプンツェルがいる部屋の規模を考えると、考えられる最大限のことをしていたことがわかります。
でもあの部屋の中で1日にできることには限りがあります。
同じことの繰り返しに少し飽きてきているようです。
新しい趣味を発見!
昼間はパズルに ダーツに おやつ
いたずら バレエ そしてチェス
焼き物 それからキャンドル作り
ヨガと絵画 運動 裁縫
同じ本を読みかえして
また絵を描く
もう飽きたわ
出典: 自由への扉/作詞:Glenn Slater 作曲:Alan Menken
ここでさらに新しくあの部屋でできることをみつけました。
しかし、塔の上に軟禁状態の彼女が、ここまで新しいことを発見できるのが不思議です。
ならべられた単語に目を通していくと、「もうないでしょ!」なんて考えてしまいます。
この中でちょっと気になるのが「ヨガ」。
年頃だからスタイルを気にしてヨガをはじめるのはわかります。
だけどスタイルを気にすることの動機となる異性との出会いがない環境です。
それなのになぜヨガを選んだのでしょう?
そんな細かいところまで気になってしまいます。
1人はつらい…
一人部屋で 長い長い
髪をとかしながら
考えてる 私のこんな暮らし
いつまで続くの?
出典: 自由への扉/作詞:Glenn Slater 作曲:Alan Menken
ラプンツェルの自由は、部屋の中だけに限定されます。
いくら工夫が上手な彼女でも、暇をつぶせることをみつけ続けることはできません。
長い髪をとかしているときに、ラプンツェルが感じてしまうことが切なすぎます。
彼女ほどの好奇心があれば、楽しいことはもっとあるのに…。
そんな気持ちになってしまいます。
「自由への扉」で大切な夢がわかる
明日は 光が夜空飛ぶはず
きれいよね きっと
私の誕生日
外の世界を 見に行きたいの
出典: 自由への扉/作詞:Glenn Slater 作曲:Alan Menken
ラプンツェルの誕生日に、必ず夜空に広がる光をみながら考えていることがあります。
「外の世界をみてみたい…」
この気持ちは年々強くなり、彼女が行動をおこすのに十分な動機となりました。
ここから塔の上のラプンツェルの物語で繰り広げられる感動のストーリーへと結びつきます。
「自由への扉」の歌詞を理解していなければ、なぜ彼女が外に出たいのかがわかりません。
このことからも、ディズニー映画では挿入歌がとても重要な意味を持つことがわかります。