「前前前世(movie.ver)」と「光」の関係
「前前前世(movie ver.)」と「光」はどちらも映画『君の名は。』の劇中歌候補だったと野田はインタビューで語っています。 そして最後まで悩んだそう。
ひょっとすると「光」が『君の名は。』の主題歌だった可能性もあったのです。 「前前前世(movie.ver)」と比べても「光」は名曲ですよね。 これは悩むと思います。
「光」の歌詞を読む
僕の日々に意味はないと
晴れた顔で笑う声や
僕は今も君の中にいたりするかな
なんて馬鹿なことばかり 物語
出典: https://ilyricsbuzz.com/2016/10/radwimps-hikari-light.html
僕は君の中にいたりするか? そんなことを考えてしまう僕。 もし『君の名は。』の主題歌がこちらだったら、ここで歌われる君と僕は主人公・瀧と三葉と重なる部分もあったのかもしれません。 映画では瀧の中に三葉が、三葉の中に瀧がいます。 でもそういうことだけではなく、生きている中で自分の中にいろんな人が生きていることを感じたりします。
私たちは光った
意味なんて無くたって
私たちは光った
飛び立ちの木漏れ日で
私たちは引っ張った
繋がれた首飾りの
力任せに 今
夢任せに ただ
出典: https://ilyricsbuzz.com/2016/10/radwimps-hikari-light.html
私たちは光った。この歌詞にこれは青春の終わりを感じさせる歌だと考えました。 確かに光っていたのです。そして輝いていた。 その意味を知るのはずっと後のことです。 そして繋がっていたものをきっと力任せ、夢任せにひっぱってしまったのでしょう。
奇跡だけが 起きる町で
僕ら出会い 恋をしたんた
だからここは 少しだけど
寂しいすぎる気がしてるんだ
君の方はどうかな
出典: https://ilyricsbuzz.com/2016/10/radwimps-hikari-light.html
僕の中には今も君のことが残っていることがわかります。 出会ったこと。恋をしたことがずっと心の中に残っているのです。 だから離れてしまった今、寂しい思いをしています。
今すぐ 逃げよう
さもないと 消える
信号はイエロー
まだだが 一等星いっせーのせいで
出典: https://ilyricsbuzz.com/2016/10/radwimps-hikari-light.html
この部分の歌詞は、もし過去に戻ってやりなおせるなら、やりなおしたいという思いがえがかれているのではないでしょうか?
許されない愛だけが
輝いてる空
瞬いてる ほら
出典: https://ilyricsbuzz.com/2016/10/radwimps-hikari-light.html
許されない愛だけが輝いている。 きっと成就しなかった愛が空で輝いているのでしょう。 せつない青春の終わりが響いています。
再び「前前前世(movie.ver)」と「光」について考える
「前前前世(movie.ver)」はとても勢いがある曲です。そしてポジティブな愛に溢れています。 でも恋愛はいつもポジティブな結果に終わるわけではありません。 「光」は「前前前世(movie.ver)」の光に対して対の影の曲と言えるかもしれません。 でも筆者はこの曲も素晴らしいと思います。
影があるからこそ光の素晴らしさがわかるのです。
RADWIMPSの開花
RADWIMPSはボーカルの野田洋次郎の深い歌詞とミクスチャーロックで素晴らしい曲をたくさんつくっています。 音楽も歌詞も凄まじく深い。
音楽リスナーだけではなく、もっと多くの人に聴かれるアーティストとして『君の名は。』での新海監督とのコラボレーションは凄くうまくいったのではないでしょうか?
だから最新アルバムのタイトルが「人間開花」というタイトルなのだと思います。
名曲「光」は劇中歌とはなりませんでしたが、良い歌の影にいつも名曲があるのでしょう。 光は影を生むけれど、その美しさはやはり光なのです。 MVのモノトーンの映像もそういう光について語っているようです。 ぜひRADWIMPSのアルバム『人間開花』も聴いてみてください。