誰かの手の上踊っては
疲れた顔で目を曇らす
この先も続くはずの
盲目に終わりをと手をこまねいて

出典: 囚人のジレンマ/作詞:京寺 作曲:オオサワレイ、眩暈SIREN

他人からの見え方ばかり気にして生きているのは、自分を守っているようでいて結局自分を消耗させている。

主人公はそのことに気付いたのでしょう。

自分が信じてやってきた、顔色を伺うことに疑問を持ち始めているように感じます。

逸るばかりの心に振り回され
手の鳴る方へ 泥濘を踏んで
闇雲の内に肩まで沈んでは
息も絶え絶え その間際


遠くで呼ぶ声が聞こえる

出典: 囚人のジレンマ/作詞:京寺 作曲:オオサワレイ、眩暈SIREN

この部分で表現されているのは、今の自分の生き方をどうにかしたいとあがく主人公でしょう。

しかし、今まで他人の顔色を伺う生き方しかしてこなかった主人公は、どうすれば変われるのかがわかりません。

ああでもない、こうでもないとあがく主人公はすでに満身創痍といったところ。

そこに聞こえて来たのは自分を呼ぶ声。

これは救いの手なのでしょうか?

聞こえた救いの声は

一つ束ねては少し失って
いつかは何もかも消えていく
人が望むより自分が望む様に
この最後を彩っていく

出典: 囚人のジレンマ/作詞:京寺 作曲:オオサワレイ、眩暈SIREN

何かを手にすれば何かを失うもの。

形あるものはいつかは壊れるし、想いだって時間が経てば風化してしまいます。

時間が経てば「他人にどう思われたか」ということすら無くなってしまうのです。

それならば他人がどう思うかなんて、大した問題ではありません。

答えを求める主人公に聞こえた声とは「そんなに大した問題じゃないから、難しく考えないで」というものだったのかもしれませんね。

歌詞に表現された囚人のジレンマは?

「囚人のジレンマ」は前項で触れたように「相手を信用できない」「あわよくば自分だけ」という気持ちからのもの。

歌詞の中で描かれていた他人の顔色を伺う様子はまさに相手を信用できていないことからです。

他人の顔色を伺うと言うと相手に配慮しているように思えてしまいますが、主人公のそれは飽くまでも自分を守るためでした。

主人公は他人に配慮しているようで、結局は自分のことしか考えていなかったのです。

これをこの曲では「囚人のジレンマ」という言葉に置き換えているのですね。

こんなアーティストもオススメ!

最後に眩暈SIRENが好きだという方にオススメのアーティストを紹介しておきましょう。

ずっと真夜中でいいのに。はもう少しポップな印象ですが、洗練されたアレンジに眩暈SIRENと通じるものがあります。

綿密に構築された音像が好みだという方ならきっと気に入っていただけるはずです!

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