「俺ん中のテーマソング」

Ken Yokoyamaの公演中、健さんはこの曲をよくこんな風に紹介します。

MVの字幕によると「ビートを繋ぎ続けろ」という意味のタイトル。一体どんな思いが込められた曲なのでしょうか。

『Let The Beat Carry On』

Let the beat carry on and on
Don't ever let it stop
Whatever makes you rock,
keep pumping through your heart
Then you'll always feel it beating

出典: Let The Beat Carry On / 作詞:Ken 作曲:Ken

フックとなっているメロディで歌いだすこの曲は、歌詞も冒頭からド真ん中の直球ストライク

「ビートをずっと刻み続けろ」

「そいつを絶対止めるんじゃねえ」

「お前をロックさせてるものなら何でもいいから、心でずっと弾ませておくんだ」

「それがビートを刻み続けるってことだ」

我々可愛いキッズ共に、年取ってつまらねえ大人になっちまうんじゃねーぞ、といきなり本題をぶちかまして下さってます。

大人になったからって、何かを諦めたりおとなしくなる必要はない。

ここまで一度もおとなしくならなかった横山健が言うのだから、理由は判らずとも、それが真実なのです。

「続けていこう、 繋げていこうって曲」

「Let The Beat Carry On/Ken Yokoyama」の歌詞の意味とは?和訳アリ♪の画像

東日本大震災後の復興支援に熱い健さん。(ハイスタの再結成もこれがきっかけですもんね)

いつだったかのライブで、支援は継続することが重要、みんなで続けていこう、みたいな話のMCからこの曲に入ったことがありました。

そしてMCと言えば自身の老いネタ。(笑)

近頃はいつまで活動できるかわからない、若いバンドやお客さんたち引き続き頼むね、みたいな話からこの曲に入ることも多いです。

聞いている方は、横山健の隠居なんてビタ一文想像してないんですけどね。

視線はすでに次世代へ

実生活では2児のパパ、そして多くの社員を抱える会社CEO。

こういった環境が、今の健さんを形作っています。

曲はパンクでも、歌詞の視線は優しい

歌詞の続きを見て行きましょう。

When it's about to fade away
and you feel like giving in
and if it ever stops
only you can make it start
Let your passion help remind you
to never let go

出典: Let The Beat Carry On / 作詞:Ken 作曲:Ken

「それが消えそうな時や妥協しそうになった時」

「そしてマジで止まってしまった時」

「それをまたスタートさせられるのは、お前だけなんだ」

「お前の情熱が、それを手伝ってくれる」

健さんの詞を読んでいて時々思うのですが、ちょっとコースアウトしちゃった人への対応が優しいというか、リカバリ指南がいつも凄くさりげないのに的確。絶対モテてる人ですよねこれ?(何の話)

途中で投げちゃった人に再開を強要するのではなく「また始められる」とあくまで提案、そしてひとりで頑張れじゃなく「君の情熱が助けてくれる」とか。理想の上司か。

Ken Yokoyama歌詞転職に思いを馳せる日が来るとは、思いも寄りませんでした。

「Let The Beat Carry On/Ken Yokoyama」の歌詞の意味とは?和訳アリ♪の画像

「怒り」がひとつのモチベーション

When your music's been mistreated
Like It's disposable
Don't waver, don't hold back
Get your rhythm back on track
With a living beat keep marching

出典: Let The Beat Carry On / 作詞:Ken 作曲:Ken

「君の音楽がまるで消耗品みたく不当に扱われても」

「悩むな、ためらうな」

「自分のリズムを取り戻せ」

「生きたビートで進み続けろ」

ここにも健さんの実体験だろうと感じる表現が出てきます。

音楽が消耗品みたい

不当に扱われる

昨今、いろんな評論家の人たちから聞かれる言葉ですが、普段は気にしないようにしていても、実は内心このことに怒ったり傷ついている音楽関係者の人は少なくないと思います。

生まれた子共を通じて見た社会に怒り、自分の会社に関わることでも怒った、と話す健さん。そうした出来事の中で「迷わず、自分のビートで進み続ける」という道も見つかったのでしょう。

彼の信念というか生き様が、まっすぐに反映されている歌詞であることがわかります。