「STAY TUNE」はSuchmosの楽曲もさることながら、MVのカッコ良さにファンになった方も多いのでは?
三本線のジャージをクールに着こなすYONCEが歩く、J-WAVEの社内を彩る人工的な光。
ジャミロクワイの「ヴァーチャル・インサニティ」を思わせる部屋空間。
おしゃれで都会的なSuchmosのバンドイメージを作ったのは間違いなくこのMVでしょう。
宇多田ヒカルがアプローチするくらいに、アーティストも彼のセンスを高く評価しているようです。
歌詞では竹のような性質のかぐや姫を描写
竹の生命力を伝ってやってきたかぐや姫
青々と
真新しい芽が萌える
命の螺旋の先
竹が割れる音が
時空の旅の終着報らせ
光を放ちて
出典: かぐや姫/作詞:コムアイ 作曲:ケンモチヒデフミ
地下茎で繁殖し、空に向かって勢いよく伸びる竹。
芽吹いた筍は、節を増やしながらあっと言う間に成長していきます。
竹林内は清々しい空気に包まれて厳かな雰囲気。
竹の中にある空洞も身を隠すのにちょうど良い空間。
草とも木ともつかない独特の見た目は、ミステリアスでどこか宇宙的でもあります。
月から未知の生命体「かぐや姫」がやって来たのは、竹の醸し出す佇まいに惹かれたからかもしれません。
人類は宇宙人からしたら「かぐや姫」
どこから来たのかどこへ行くのか
出典: かぐや姫/作詞:コムアイ 作曲:ケンモチヒデフミ
月から地球へ来たとされるかぐや姫のロマンチックなストーリー。
大人になると「そんなことあるわけがない」と単なる絵空事と捉えてしまいます。
しかしよく考えたら、人類はこれと同等のことを成し遂げています。
宇宙船アポロ11号で人類は初めて月面着陸をして、地球に無事生還しました。
宇宙人からしたら宇宙飛行士は青い惑星からの未知の来訪者。
まるで、かぐや姫のようではありませんか。
そして、もしも人類に「遥か遠くにある月に行ってみたい」という夢見る気持ちがなかったら...。
月に到達することは絶対になかったでしょう。
人類の命題やいかに
時折、UFOだったり宇宙人が目撃されると「どこから来たのか 目的は何か」と話題になります。
けれど、人類自身だって「どこから地球に来たのか 目的は何か」は未だにわかっていません。
そしてこれから「どこへ行くのか」もです。
筆者はポール・ゴーギャンの傑作として知られる、タヒチで描かれた絵画が思い浮かびました。
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」
答えが出ることのない宗教的かつ哲学的な問いかけです。
もしかしたら、近い将来AIが答えを導き出してくれるかもしれません。
十五夜に月へと帰るかぐや姫
すくすくと
不死身の肉体を
十五夜が呼びもどす
竹のようにまっすぐ
透き徹る目
思いだしたのは
月の都の歌
出典: かぐや姫/作詞:コムアイ 作曲:ケンモチヒデフミ
地球にスパイとして来たのか、人間と触れ合いにきたのか、仲間とはぐれたのか。
目的はわからないまま、大人になったかぐや姫が月へ帰る十五夜が迫ってきました。
引き取ったおじいさんをお金持ちにし、その光り輝く美しさで終始明るい心持ちにさせたかぐや姫。
竹のようにすくすくと成長し、まっすぐで曇りのない瞳をしていたと描写された歌詞を読むと...。
音楽シーンに突如現われ、アーティストとして急速に成長を続けるコムアイとかぐや姫って。
なんだか似ているような気がします☆