なぜ「匂艶」=「にじいろ」と読むの?
桑田佳祐の造語
今回紹介するサザンオールスターズの『匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUB』。
サウンドも歌詞も妖しい雰囲気を醸し出している曲です。
さて、はじめてこのタイトルを耳にする方は、漢字の読み方が分からなかったと思います。
ここの漢字の読み方は「にじいろ」と読みます。
タイトルの『匂艶』は桑田佳祐の造語であり、現在ではほぼすべての作品でタイトルの表記を「匂艶(にじいろ)THE NIGHT CLUB」と振りがなを付記している。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/匂艶_THE_NIGHT_CLUB
「匂艶」=「にじいろ」と読ませたのはなぜ?
対象の女性を色で例える
これで、「匂艶」が「にじいろ」と読むことは分かりました。
では、なぜ桑田佳祐は「匂艶」に「にじいろ」と読ませたのでしょうか?
ここで「匂艶」という漢字を細分化してみましょう。
そうすると「匂」と「艶」の2文字です。
「匂」は「匂い」。
「艶」は「艶やか」。
このように意味を付すことができると思います。
どちらも感覚的な表現ですね。
そして、この文字を見る人の五感や生理に訴えかけてくるものがあります。
匂いの種類はさまざまです。
汗の匂い、体臭、香水の匂い、シャンプーの匂い、等々。
艶やかというのは、色っぽいという意味があります。
この表現はほぼ、女性を指すときに使われる表現。
とすると「匂艶」は、匂いと艶やかさを併せ持つ女性のことなのではないでしょうか?
そして、その女性を色で例えると、まるで「七変化」するかのように、イメージ色が変わっていく。
とても一つの色で例えられる女性ではない。
さまざまな表情を見せる女性を、色で例えるとすると「七色」。
すなわち「虹色」が最も適している、と桑田さんは考えたのではないでしょうか?
「NIGHT CLUB」とは?
今も昔も「大人の社交場」
ここでもう一つ、タイトルにある「NIGHT CLUB」がどういうものであるかを解説します。
こちらは英語で表記されていますが、日本語に直すと「ナイトクラブ」ですね。
では、「ナイトクラブ」はどういう場所なのでしょうか?
「ダンス・バンド演奏・ショーなどを楽しむ高級飲食店」とし、また「本来は同伴客の利用する所」と記述している。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ナイトクラブ
「店側が客に対して飲食物が提供でき、客が社交係ではない女性を同伴できる夜間営業の店がナイトクラブ、できないのがキャバレーである」
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ナイトクラブ
現代の「クラブ」の隆盛により、「ナイトクラブ」は少なくなりました。
それでも東京や大阪などの大都市では、老舗が営業を続けているみたいです。
「ナイトクラブ」の特徴は、カップルで音楽やお酒が楽しめることです。
「ナイトクラブ」と似た営業形態に「キャバレー」があります。
上記引用にあるように「キャバレー」はコンパニオン以外の女性を同伴できません。
そこが、「ナイトクラブ」と「キャバレー」の違いなんですね。