ミラクルだってゼロじゃない

Rainy day! (HEY!) Rainy day! (HEY!)
投げ出すんじゃない
Rainy day! (FU!) Rainy day! (FU!)
最後の最後まで
Rainy day! (HEY!) Rainy day! (HEY!)
HEY! HEY! HEY! HEY! HEY!
番狂わせだって起こり得るんだ

出典: NO WAY MAN/作詞:秋元康 作曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio

「Rainy day」は直訳すると「雨の日」。なぜここでこの言葉が使われているのでしょうか。

天気予報は晴れ、降水確率がゼロ%の日に突然雨が降り出すことはあります。

つまり、確率や可能性なんて曖昧で不確かなものだという意味で「Rainy day」が使われているのだと推測しました。

誰もが可能性を低く見積もっていれば、それを真に受けて諦めてしまう人もいるでしょう。

しかし可能性はあくまでも「見積もり」であり、その数値は大きく変わるかもしれません。

野球でいうところの「九回裏二死」、誰もが諦めかけたときにこそ嘘みたいなミラクルが起きるのです。

明日を信じて行くんだ 今日は終わりにしよう
正解なんかわからない 答え合わせ意味がない
勝手に生きて 生きてくだけ
Oh… My life! Oh… My life!

出典: NO WAY MAN/作詞:秋元康 作曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio

今日一日何も進展がなくても、その事実だけで「うまくいかなかった」と判断する必要はありません。

今日は何も変わらなかったけれど、明日は何かが変わるかもしれないのです。

今日の行いが正しかったのかどうかは、未来が決めること。今ある事実だけで正誤は決められません。

例え今日の一歩が間違いだとしても、明日の一歩で挽回できる可能性もあります。

いちいち正解・不正解を決めても意味がないのです。

彼は「勝手に生きてくだけ」だと言います。

これは「自分勝手」にという意味ではないのでしょう。

下書き状態の運命を自分の望み通りに書き換えながら生きていく、という意味にとらえました。

静寂の水面には 石を投げてみればいい
予定調和なんか退屈で 波紋を期待しよう
そこから始まる 始まるストーリー
Oh… My life! Oh… My life!

Rain Rainy day! Rain rain rain rain Rainy day!

出典: NO WAY MAN/作詞:秋元康 作曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio

誰もが思い込んでいる「当たり前」のことも、変えようという気持ちがあれば変えられます。

例えば、赤や白が当たり前だったバラの花。今は青いバラや黒いバラが開発されました。

大切なのは、「作ってみよう」「やってみよう」と思うこと、そして行動に移すことなのです。

それをここでは「石を投げる」という行動で表現しています。

水面に石を投げ入れると、そこから周囲に向けて波紋が広がっていきます。

その波紋はいつも同じではありません。

石の大きさや形、石が落ちる速さによって、波の形は変化します。

どんな石をどうやって投げるか決めるのは自分自身。

どんな波紋がどこまで届き、誰が気づくのか。気づいた人は何と言うのか。

「石を投げ入れる」というたった一つの行動が、多くの物事に影響を与えるのだと分かります。

誰もが何かを変える力を持っている、そんな意味を感じました。

まさかの結末?当然の結末?

自分を信じて突き進んだ「僕」に訪れた結末はいかに……。

自分を信じるのは自分だけでいい

レッドオーシャンなんてきっと面白くないだろう?
ブルーオーシャンこそがこれから目指す場所

出典: Rain Rainy day! Rain rain rain rain Rainy day!

「レッドオーシャン」「ブルーオーシャン」は企業戦略を考える際に使われる用語です。

前者は競合が激しく、後者は競合が少ないことを意味しています。

競合が激しい場所には多くの前例や実績があるため、何も考えずに前に進むことが可能です。

一方競合が少ないブルーオーシャンは、誰かに追随して進むことができません。

前に進みたいなら道を考え、自分の足で進む必要があります。

それは「運命を切り開く」ことに似ているといえるでしょう。

彼は自分を信じて自分の力で前に進む「ブルーオーシャン」を目指すのだと言います。

何を求めればいいんだ こんな逆風の中
もう味方なんかいらない 孤独を愛すだけ
誰にも合わさず 合わさず行け
Oh… Baby! Oh… Baby!

出典: NO WAY MAN/作詞:秋元康 作曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio

可能性を否定する声ばかりが耳に届き、前進を妨げます。

この人なら分かってくれる、と思って意見を求めた相手にも「やめておけ」と言われたのかもしれません。

背中を押してくれる人は誰一人としていないようです。

「孤独を愛す」という言葉からは、いじけたような意味を感じませんでした。

誰も賛同してくれないけれど、自分の思いだけを信じる、というニュアンスで受け取りました。

否定する声に流されず、前に進んでいくのだと歌っています。

予想していたのは「僕」だけ

NO NO WAY MAN Oh oh oh oh NO WAY MAN
まさかそんなことが起こることなんて

出典: NO WAY MAN/作詞:秋元康 作曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio

「NO」や「Oh」の連続から、このセリフの主の動揺や焦りが感じられます。

この主は「僕」ではなく、「僕」の可能性を否定し続けた誰かなのでしょう。

その人にとって予想もしなかった驚きの結末が訪れたようです。

しかし自分を信じて突き進んだ「僕」にとっては、よくある結末なのかもしれませんね。

「ゼロに近い」はゼロじゃない!