苦難を乗り越えて立ち上がったら、その歩みを止めないようにと前向きなサビが迎えてくれます。
涙なしで作る笑顔と、涙を乗り越えた先に咲き誇る笑顔の花は、まるで別ものでしょう。
夢を掴むという強い思いを忘れなければ、今感じている辛さが無駄ではないことに気づけます。
そして、最後は「夢を咲かそう」という意味とかけられたフレーズです。
このフレーズには、大阪マラソンで夢を実現させようという思いも込められています。
また、笑顔や夢を「咲かせる」という表現があえて使われていることも特徴的です。
きれいな花を咲かせるためには、種を植えてこまめに水をやり、蕾をつけるという過程を経なければなりません。
そのような笑顔ができるまでの「道のり」に大きな重要性を感じさせる表現といえるでしょう。
あなたが目指すゴールは何ですか?
この楽曲を通して「マラソンのゴール」は「人生の夢の実現」という意味に重ねられています。
マラソンランナーとして誰もが苦しさや挫折を感じたことがあるでしょう。
人生を歩むすべての人において同じような壁が必ず立ちはだかります。
叶えたい夢・達成したい目標など、誰もが自分だけのゴールに向かって走るランナーといえるのかもしれません。
走ってきた道のりに価値を見出す
自分だけに用意された宝物が待ってるゴール
たとえそこがスタートと同じ場所でも強くなれた気がする
出典: 大阪SOUL/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎
「自分だけに用意されたゴール」はマラソンのゴールテープだけを指してはいません。
ランナーの1人1人が自分にだけ価値のある宝物を目指してスタートラインに立ちます。
ときには走り続けてたどり着いた位置がスタート地点から変わっていないように思えるかもしれません。
しかし、そこから見える景色はまるで違っていることでしょう。
目指していたゴール地点だけが真のゴールではなく、その道のりの中で宝物を見つけることもできるのです。
自分だけでは達成できない夢
手を振りながら別れ際君がくれた
言葉を羽にして跳べる跳べる
出典: 大阪SOUL/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎
ここで初めて「君」という第三者が登場します。
自分だけのゴールに向けて進む道のりは、ランナーにとって孤独なものでしょう。
しかし他者の支援が無ければ完走することは難しいものです。
自分と戦うのは自分自身ですが、走り抜くエネルギーを与えてくれるのは周りの人の応援や思いやりです。
自分の道のりは自分だけのものではないことに気づかせてくれます。
ランナーが苦難を乗り越え、それでも走る理由は
ともにゴールを目指すランナーの存在
一人一人が胸に掲げた花を集め
俯く君の足元にそっと愛大阪SOUL
涙の中に光る笑顔の花を咲かそう
誰も見た事のない大きな夢大阪SOUL
出典: 大阪SOUL/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎
ここでは1つ目のサビと比較して、他者との関わりに目線の幅が広がっています。
マラソンは個人プレイのスポーツですが、一緒に走るランナーから力をもらえることもあるスポーツです。
走り抜く勇気をくれる周りの人や一緒に走るランナーへの感謝の思いを忘れないことが大切なのです。
一緒にゴールを目指すプレイヤーとして、互いに気遣い、助け合っていくことの重要性を教えてくれます。
失敗の数だけ希望は大きくなる
The amount of hope grows as the soles wear down.
出典: 大阪SOUL/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎
間奏では英語詩が続きます。直訳すると「靴底がすり減るほど希望は大きくなる」という意味です。
靴底の摩耗はマラソンランナーのランニングシューズのことですが、夢を追う過程の苦難とも解釈できます。
走ってきた道のりや乗り越えた壁が多くなるほど、最後に掴み取る宝物(=希望)は貴重なものになるのです。