出会う前、共にいる今、そしていつかの未来。
その3つの時間をひとつの曲の中で感じさせる詩の力があります。
たとえば大切な友人や愛する人と出会った時。
出会う前の幼かった頃のその人に会いたいと思ったことはないでしょうか。
タイムマシンで出会う前の恋人に会いに行く。
そんな物語もあるように、出会う前のその人は永遠に失われてしまうものなのです。
時間は決して前には戻らない。
それを頭ではわかっていても、感覚として意識できる人は少ないものです。
だからこそ今、共にいられる時間を大切にしたい。
大切な人と思い出をそっと抱きしめるような、あたたかい感性が感じられます。
4位:リボン
基本情報とおすすめ歌詞ポイント
たくさん笑ったり それよりはるかに少ない
泣いたり怒ったりした事の全部が
音符になって繋がって 僕らを結んだ
出典: リボン/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
意地や恥ずかしさに負けないで 心で正面から向き合えるよ
僕らを結ぶリボンは 解けないわけじゃない 結んできたんだ
出典: リボン/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
バンド結成20周年の期間中にできた楽曲で、この楽曲の歌詞には今までの楽曲に登場したフレーズがたくさん出てきます(しかし藤原の意図したことではないそう)。
楽曲としてはミディアムテンポの作品で“そっと背中を押される”というよりは“ゆっくりグッと手を引いてくれる”ような歌詞です。
これまでの彼らの世界観が凝縮されて、そしてまたこの先に素晴らしい楽曲が生み出されるのであろうことを期待させる作品です。
人と人との絆は「解けない絆」などとその固さが語られがちです。
ですが、BUMPにとっての絆はそうではないことが伝わってきます。
絆は解けないわけでも、消えないわけでもない。
放っておけば簡単に緩み離れてしまうものです。
実際に、連絡を取らずにいたらいつのまにか縁が切れてしまったり。
ささいな行き違いから疎遠になってしまう。
そうやって消えていってしまう絆は数多くあります。
人はわかりあえないものです。
だからひとつずつリボンを大切に結び合わせるように話し合いわかり合っていく。
本当の絆はそうやって自分たちで結び合わせた先にあるのです。
BUMPの4人にとっての絆もそうしたものなのでしょう。
人との接し方を考えた時、ヒントになってくれる一節です。
3位:友達の唄
基本情報とおすすめ歌詞ポイント
「友達の唄」は2011年、BUMP OF CHICKENの通算19枚目のシングルとしてリリースされた作品です。
この楽曲は2011年に公開された『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ 天使たち~』の主題歌となった楽曲です。
楽曲そのものが作品をベースに作られているので、ぜひ先述の映画ドラえもんを鑑賞した後にじっくり聴いてもらいたいですね。
おすすめ歌詞その1がこちら。
あなたが大きくなるまでに 雨の日なんて何度もある
その中の一度は一緒に濡れた事 忘れちゃうかな
出典: 友達の唄/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
今 私が泣いていても あなたの記憶の中では
どうかあなたと 同じ笑顔で 時々でいいから 思い出してね
出典: 友達の唄/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
この楽曲の歌詞は全編をサビだけとかAメロだけというように部分的に聴くのではなく、できれば全て通してしっかり聴くことをおすすめする作品です。
先にも触れたように、楽曲のベースに映画ドラえもんのお話があるので、楽曲自体も1曲を通して物語が紡がれているような感じです。
離れている友達を想って“今の自分が泣いていたとしても、あなたの記憶の中では笑顔でいさせて”と歌う部分は心にしみますね。
卒業式などで歌えば涙なくしては歌えないでしょうね!