バンドの迫力ある演奏がメインのMVですが、ポイントは時おり現れるシュールな描写です。
激しい演奏が繰り広げられる中、何故かコーラ片手にコミカルに立つメンバー。
彼がなんの脈略もなく登場するところが肝で、思わず吹き出してしまいそうになります!
途中赤白の旗を持った審判が出てきて、ギタリスト2人のパフォーマンスバトルに。
何故か傷だらけになって倒れた方が勝ちという、謎が謎を呼ぶ展開を見せます。
カッコイイだけではなくちょっぴりギャグを含んだ点が親近感となり、人気に繋がっているのでしょうね!
コーラはトレードマーク
歌詞は現実逃避を表したもの?その意味を独自解釈
つまらない現実から逃げろ!
寝言 しゃらんと 進む快楽主義者の
鳴らす警告リセットボタンは無い
(爪先を煙に巻く) 誰もが目くらまし
(猫騙しひらひらと) 幼子に習え
出典: されど奇術師は賽を振る/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮
この部分で表されるのは「つまらない現実と、それに慣れてしまっている人々の様子」でしょう。
寝ているのと変わらないような繰り返しの日々、だけど彼らにとってそれは普通のこと。
「このままじゃまずい」と警告を鳴らすリセットボタンなど与えられていないのです。
そんな様子に嫌気がさした主人公は、周りを煙に巻くかのごとくそこから逃げ出そうとします。
「幼子に習え」というのは「鬼ごっこの要領で逃げてしまえ!」みたいなイメージでしょうか。
ルート逸れると 許されないのなら
ゲームは離脱 できた道から壊せ
出典: されど奇術師は賽を振る/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮
決まった道しか行かせてもらえないのならその現実自体から逃げてしまえ。
追手が来ないように、来た道もちゃんとわからないようにしておこう。
そんな内容が描かれるBメロ部分。
着実に現実逃避への準備が整いつつあります。
桃源郷は消えてしまう
さァ 踊れヤ 歌え
さぁ 宴の準備を
皆 好きな色を手に持って『さぁどうぞ』
1.2.3 手の鳴る方へ
桃源郷へといざなって
四.五.六で置いてった 物語の続き
触れたら 壊れて消えた
出典: されど奇術師は賽を振る/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮
ここで描かれるのはつまらない現実から逃げた先に広がる自由な世界です。
歌ったり踊ったり、みんながそれぞれに楽しむそこはまさに桃源郷。
しかしこれもしょせんは現実逃避です。
続きを追い求めるも最後には消えてしまいます。
例えるなら旅行から帰って来て明日から仕事みたいな気持ちでしょうか。
楽しい時間から現実に引き戻される瞬間は切ないもの。
でも戻らないわけにはいかないのが世の常ですね。
苦労を重ねることも必要だけど
次から次へ 無理難題
引き際が悪いと
エンディングもまるでカッコつかない
出典: されど奇術師は賽を振る/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮