見る者を惑わす美しい百鬼夜行

嘘とカメレオン【百鬼夜行】リリックビデオを解釈!歌詞の飛び交うライブ映像が圧巻!妖怪乱舞を夢に見そうの画像

妖艶な世界観でリスナーを魅了する『百鬼夜行』。

嘘とカメレオンのメジャーデビューアルバム『ヲトシアナ』に収録されています。

百鬼夜行を見たあの夜、”本物の美”を知った。

美しさは人を惑わし、感覚や思考を狂わせます。

それでも一度目にしてしまった”本物の美”を忘れることなんてできなくて……。

圧倒的な美しさの前で、無力にひれ伏すのも悪くはない。

思わずそんな気持ちにさせられる曲です。

危険で甘美な景色も、夢の中でならぜひ見てみたいものですね。

大迫力のライブパフォーマンス

リリックビデオの映像は2018年10月27日に行われた『ここHOLEヲトシアナTOUR』の様子です。

ちなみに場所は渋谷CLUB QUATTRO。

大迫力のライブパフォーマンスと音楽に合わせて流れるリリックが、『百鬼夜行』の世界を盛り上げます。

歌も演奏も、とにかくすべてが格好いい!

圧倒されるというのは、まさにこういうことを言うのでしょう。

約3分間の映像に、嘘とカメレオンの魅力が溢れ出るほど詰まっています。

一度聴いたらリピート再生する手を止められない。

繰り返し聴きたくなる中毒性も、彼女らの魅力の1つです。

こんなにも格好いいリリックビデオを見たら、ライブに行きたくてうずうずしてしまいますね。

謎のカウント

ここからはリリックビデオで流される歌詞について考察していきます。

『百鬼夜行』の歌詞で特徴的なのは、「一つ目、二つ目…」という謎のカウント。

この数字はいったい何を意味しているのでしょうか?

リリックビデオでも画面いっぱいに荒々しい文字でカウントが表示されています。

数字に隠された謎を解くことで、この曲に対する理解がさらに深まるかもしれません。

それではさっそく妖しげで幻想的な歌詞を読み解いていきましょう。

「あの子」は妖怪?

一つ目 あの子と にらめっこ
負けちゃたまらん
博識ぶっては抜き足さし足 口舌の徒

出典: 百鬼夜行/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮

まずは当然「一つ目」からカウントが始まります。

にらめっこの相手は正体不明の「あの子」。

可愛らしい歌詞にも思えますが、この曲のタイトルが『百鬼夜行』であるということを忘れてはいけません。

「あの子」は十中八九、妖怪の類でしょう。

そして曲の主人公が人間であると仮定すれば、このにらめっこは人間と妖怪の戦い。

博識ぶっているのは、どちらの方か?

「口舌の徒」とは口先だけで実行力のない人を指します。

「負けちゃたまらん」と言っていますが、果たして勝利はどちらが手にするのか……。

人間と妖怪では、どう考えても妖怪の方が一枚上手な気もしますね。

裏切られた人間の末路

二つ目 人間は指切った
騙し騙されては
真面目な者だけが何故か馬鹿を見る

出典: 百鬼夜行/作詞:チャム(.△) 作曲:渡辺壮亮

次の歌詞でカウントは「二つ目」に。

「指切った」とはつまり、指切りして約束をしたということです。

人間は妖怪と何かの約束をしたのかもしれません。

しかし、どうやら人間は騙されてしまった様子。

やはり妖怪の方が一枚上手でした。

「真面目な者だけが~」は騙された人間の叫びなのでしょう。

妖怪に騙された人間は、どんな末路を辿ったのか……。

想像すると恐ろしくなりますね。

けれど、これは夢の中の話。

いや、本当に夢の中の話なのでしょうか?

もし現実に起こった話だとしたら……。

だんだん夢と現実の区別がつかなくなっていませんか?

百鬼夜行は夢?現実?

続く歌詞でカウントはいったん止まります。

恐らく前の歌詞は、百鬼夜行と遭遇している時の歌詞。

そしてここからの歌詞は、百鬼夜行と遭遇した夜を思い出している歌詞なのでしょう。

あの夜に見た光景は、夢なのか現実なのか。

そんなふうに悩んでいる時点で、既に人間は百鬼夜行の美しさに惑わされているのかもしれません。

「無駄じゃない」なんて綺麗事