Stay By My Side
日々を持て余すほど
君に溺れている
僕をあざ笑うように目を閉じる
7 Days, Week
BonnieとClydeのように
逃げて堕ちていきたい Guy
かなり夢見てる
出典: Bonnie Butterfly/作詞:井手コウジ 作曲:井手コウジ
ここで登場する「BonnieとClyde」は1930年代のアメリカに存在した男女のことを指しています。
「Bonnie Parker」は女性、「Clyde Barrow」は男性です。
さまざまな事件を起こし、警察に追われる身となっていた二人。
彼らの生涯は「俺たちに明日はない」というタイトルによって映画にもなりました。
犯罪という過ちを共有し、許されない絆によって結ばれたカップルは「禁断の愛」を象徴する存在でもあります。
そんな「BonnieとClyde」のように、君とであれば二人きりで逃げることもできる。
深い愛によって、少し正常ではなくなっている主人公がそこにいます。
焦りを消せない主人公
あきれるくらいKissをしても
イラダチは拭えない
今までの恋 消してあげたいよ
猥らの中で Lose My Mind
出典: Bonnie Butterfly/作詞:井手コウジ 作曲:井手コウジ
口づけを交わしても、心の中にある焦りは消えない。
君が抱える「今までの恋」にまで手を伸ばそうとする主人公の姿は、少し痛々しくも感じられます。
「理性を失うほど自分に溺れて欲しい」という想いが、歌詞として表現されているようです。
「Bonnie Butterfly」の意味とは?
そうさ 蝶になって
夜を舞って 時を越え
光の軌跡 描いてく
君は僕だけの花になって咲いていて
抱きしめて 飽きるほどに
出典: Bonnie Butterfly/作詞:井手コウジ 作曲:井手コウジ
2コーラス目のサビにあたる部分の歌詞です。
「光の軌跡」という言葉からも、花に向って真っすぐに伸びる光のラインがイメージできます。
彼の持つ「希望」のようなものがそこに込められているのでしょうか。
また、こちらで伝えられているのは「抱きしめて」というメッセージ。
蝶を受け入れる花のように、主人公は「君」に対して安らぎや癒しを求めているのかもしれません。
タイトルである「Bonnie Butterfly」は、前述の「Bonnie」と、歌詞にある「蝶」を合わせたものです。
パートナーと強い絆で結ばれながら、相手を癒すような存在であったはずの「Bonnie」。
そして、そんな彼女に吸い寄せられる弱い存在の「蝶」を用いた造語である、と解釈することが出来ます。
「Bonnie Butterfly」のサウンド
本曲は、スパニッシュ音楽の曲調とR&Bの解釈を融合させた「スパニッシュ風R&B」のようなサウンドに仕上げられています。
ガットギターやカスタネットの音など、思い浮かぶのはフラメンコの世界です。
当時の流行でもあった「ガットギター」
このガットギターを使った「スパニッシュ風R&B」のサウンドは、2003年代当時に海外でも多く取り入れられています。
個人的にはB2Kとパフ・ダディがタッグを組んだ「Bump, Bump, Bump」や、Rケリーの「Snake」などが連想できました。
改めて聴いてみると、「Bonnie Butterfly」もそれらに負けないほど丁寧に作り込まれていると感じます。
アイドルでありながらこういったサウンドをしっかりと自分たちのものにしてしまうあたりはさすが。
KinKi Kidsの音楽的な懐の深さを感じますね。
収録アルバムについて
既に述べた通り、「Bonnie Butterfly」は2003年のアルバム収録曲としてリリースされています。
その後の2014年には、リリースされた「M album」にて数曲のセルフカバーが行われ、そちらでも再度取り上げられることとなっています。
新たなアレンジである「M album」のバージョンでテーマとなったのは近未来な雰囲気です。
原曲で取り入れられていたガットギターのサウンドは無くなり、全体的にビートを強調したクラブサウンドに変貌しています。
曲中盤で確認できるのはエレキギターのサウンド。ハードロックにも通じるようなギターソロが堪能できます。
それぞれのバージョンの違いを味わうというのも、本曲の楽しみ方の一つといえるでしょう。