言いたい言いたくないの葛藤
嫌われたくない会話から
ほっとけない 疑問の全部 どうしても
痛く見えてるほど なりたい自分で強がれるんだ
気にしてばかりで 巡り会いも失いたくない
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね
頭の中でふつふつと沸いていた「疑問」は徐々に大きくなっていきます。
大きくなってしまうとどうしても目に入ってしまうもの。
小さな疑問が無視できなくなってきたのです。
ふと、その疑問を外に出してしまおうかと考えたこともあるのでしょう。
しかしその考えはすぐに無くなります。
自分の発言でせっかくの機会がなくなってしまうかもしれない。
居心地の悪い居場所でも切ってしまうとその場所から得られる縁や機会が失われてしまいます。
それを失うだけのメリットがあるのか。
おそらく主人公は疑問をぶつけた時のメリットは見いだせなかったのでしょう。
何を言いたいのか
こんなこと 云いたいわけじゃないのに
こんな自分に負けたくないのに
もう どうだってよくなってしまう前に
覚悟を決めたかった
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね
グループに属すると安心感があります。
しかし、言いたいことも言えないグループに所属して何が楽しいのでしょうか。
自分の言いたいこととはかけ離れている言葉が口から出ている。
この状況に主人公はモヤモヤしています。
本当は違うと心の中で叫んで悩み、考えあぐねている様子。
他の人からすればとても些細なことでしょう。
適当に同調しておけば楽なのですから、そのままで良いという人もいるかもしれません。
中には好きなことが言えないのなら抜けてしまえばいいと思う人もいるでしょう。
しかし主人公はどちらも選べないから困っています。
また、今はその現状に悩んでいても時間が経てば考えが変わることも。
今、疑問に思っていることが疑問じゃなくなった時、主人公はどう思うのでしょうか。
歌詞の3,4行目からして、きっとそれも嫌なのでしょう。
他人とは違う考え
いつしか 現れる
同じ熱の 途方もない憂いにも
いつしか 助けられる
まだ 諦めの悪い夢に頼ってしまうから
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね
主人公は一体何に対してグループの人と意見が合わないのでしょうか。
グループに所属しているくらいですから100%全ての意見が合わないというワケではなさそうです。
4行目の歌詞には「悪い夢」と書かれています。
将来の夢や、これからのことなどで周りの人とは考え方が違うようです。
そう考えると言えない理由も少し鮮明に分かってきます。
居場所を失ってしまうという理由と、自分の夢を馬鹿にされてしまうかもという不安。
特に自分の夢を馬鹿にされてしまったら二度と同じ関係は結べません。
表面上仲良くしていても心の傷は隠せないもの。
本当に居場所をなくしてしまうリスクがあります。
本音と見栄
思っていたことと違っても 今更 引き返せないよ
[選べないコト]を きっと選ぶから
もっと 単純で いいんだよ
でも きっと こうやって着飾るの
より良いように 組み合うように 確かめたいよ
君の声で 太る意志で 貫けるから
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね
口に出した言葉は二度と取り返すことはできません。
自分に嘘をついている現状をなんとかしたいと思いつつ行動に移せない主人公。
最終的には周りに流されてしまえよ、という考えまでよぎってしまいます。
そんなネガティブな考えがでつつも、自分が納得できる道を探し続ける。
そもそも自分が納得できる道は1つしかありません。
自分の意見を言うこと。
主人公に足りないのはそれを言う決意だけなのです。
本心を告げる
失って気づく後悔くらい
失う前から気づいてた
もう わかり合える 根本じゃなく
先手で理解できる
どうにでも 些細な単純使命 果たせる
ぶった多数に 右往左往 素振りしてる
もう 自分が 見っともなくても
素直に取り出した言葉 言いたいのに
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね
歌詞を見ると、恐らく主人公は自分の本当の意見を言ったのでしょう。
本心を告げる前から分かっていたデメリット、縁や機会の損失は承知の上です。
周りの人も驚いたことでしょう。
今まで、肯定していた人が違う意見をぶつけてきたのですから。
居心地の悪い居場所がさらに悪くなったかもしれません。
それでも自分が言いたかった本心を伝えることができた。
周りから惨めに見えるかもしれませんが主人公自身は誇らしく感じているように考えられます。
結末
もう どうだってよくなってしまう前に
覚悟はできてたんだ
出典: こんなこと騒動/作詞:ACAね 作曲:ACAね