くるり【益荒男さん】歌詞を解釈！ベルは何の終わりを指す？益荒男さんはどんな時代で生きているかを紐解く

この部分もほとんどが【オッペケペー節】からの引用です。

「ぜうさん」はお嬢さん、「ごんざゐ」は権妻を意味します。

妾のお嬢さんが権妻に、にはそのまま引用した以外に特に大きな意味は無さそうです。

「東院」は党員に掛けた言葉だと考えられます。

上部だけで思想がなく国民の権利と幸福を嫌っている、と自民党員への怒りが爆発しています。

「デフォルト」はスマホやパソコンなどの初期設定を表す言葉として知られています。

しかしここで使われているのは金融用語としての「デフォルト」です。

この場合の「デフォルト」は「債務不履行」を意味します。

国がデフォルトに陥ることも少なくはありません。

近頃ではレバノンが、過去にはギリシャやブラジルなどもデフォルトに陥っています。

幸い日本はデフォルトには陥っていません。

しかしここでは国民への責務である権利と幸福が不履行だ、と歌われています。

【益荒男さん】で歌われているのは現政権への怒りだけではありません。

この先の情勢を見越した歌詞も存在します。

ここでは「デゼニランド」の閉園のベルが鳴り終わる前に出口へ急げ、と歌われます。

「デゼニランド」はアメリカ。では「閉園」は何を意味しているのでしょうか。

世界を率いる国として長年リーダーシップを発揮してきたアメリカ。

しかし近年、そのトップの座は中国に取って代わられるのではないかと囁かれています。

そうなると長年アメリカと密接な関係を築いてきた日本はどうなるのでしょうか。

そのことを指して「ベルが鳴り終わる前に出口へ急げ」と歌っているのかもしれません。

この記事では謎多き【益荒男さん】の歌詞に迫りました！

ユーモアと政治的抗議の入り混じった痛快な風刺ソングでしたね。

【オッペケペー節】を引用していることからも決して深読みのしすぎ、ということはないでしょう。

是非歌詞に隠された数々の皮肉を踏まえて【益荒男さん】を聴いてみてください！

では最後に関連記事をご紹介しておきます！

1998年、くるりのデビューシングル【東京】の歌詞を解説した記事です。

何年たっても色あせない名曲ですよね。

地方出身者には特に刺さる上京ソングです！

【益荒男さん】と同じくアルバム『天才の愛』収録曲【コトコトことでん】の歌詞を解説した記事です。

この曲ではくるりと同郷、京都出身のHomecomingsのボーカル畳野彩加がゲスト参加しています。

男女混成で歌われる素朴でのどかな電車ソングです！

是非【益荒男さん】と併せてお楽しみください！