GRANRODEOはアニソンの帝王!?

GRANRODEO【セツナの愛】歌詞を徹底解説!「お月様が綺麗」にはどんな意味が?セツナの愛に浸ろうの画像

声優の谷山紀章さんがボーカルを務める音楽ユニット、GRANRODEO

声優界の異端児とも称される彼が、ギタリスト飯塚昌明と結成したのがこのユニットです。

今回はそんな2人の楽曲の中から、2019年5月8日にリリースされた『セツナの愛』をご紹介します。

アニメ「文豪ストレイドッグス」の主題歌でもあるこの楽曲のテーマは、ずばり「愛」。

一瞬で散りゆく儚い愛を、彼ららしい表現で綴っている歌詞に注目してみました。

愛に翻弄される僕

うごめく感情

君の中にそっと潜んで絡みつくようにうねってる
ざわめく違和感の正体はなんだ
燃え尽きるほど悦に浸って空っぽになった後で
俯く残像は混沌と化してる

出典: セツナの愛/作詞:谷山紀章 作曲:飯塚昌明

冒頭から躍動感にあふれている歌詞ですね。

でもどこか抽象的で、得体のしれない何かが渦巻いているような印象も受けます。

1行目で絡みつき、うねっているのは2行目に書いてある違和感のことでしょう。

人間には様々な感情があります。

しかし他のそれらをすべて絡めとってしまうくらい、うごめく違和感があると歌っています。

きっとこの違和感こそ、楽曲のタイトルにもなっている愛なのでしょう。

それは3行目、4行目からも感じ取ることができます。

3行目に書いてある「悦に浸る」ことと、4行目にある「混沌」は対照的な表現です。

何も考えられないほど楽しいことに没頭しすぎると、現実に戻ってきたときとの落差が激しくなるものです。

ここでの楽しいことというのが、先ほども触れた「愛」でしょう。

愛に夢中になっていると、ふと我に返った瞬間に4行目のような状態になってしまうのです。

俯いているのは現実の自分です。愛に没頭している自分が実像、そして現実にいる自分が残像だということです。

悦に浸ることができず、取り残されているが故にこのような状態になっていると考えられます。

押し寄せる2つの感情

同時にそんなに求めないで刺激と安らぎの矛盾を
ゼツミョーにビミョー狂おしいんです

出典: セツナの愛/作詞:谷山紀章 作曲:飯塚昌明

ドキドキという刺激的な感情。うまく言い表せられない安心感のような感情

どちらも多くの人が恋愛に求めがちな要素です。

刺激も安らぎも、人を愛するからこそ湧き出てくる感情でしょう。

前半に引き続き、人を愛する気持ちに関連する言葉が綴られていますね。

愛されるために必要なこと

愛される為の行為なんて味わう為に超悩んでさ
苦痛で対価を支払い続ける
恍惚に拓く一瞬に心震えるほどに
もっと感じる苦悩で支配されているのさ
セツナの愛と知っていても

出典: セツナの愛/作詞:谷山紀章 作曲:飯塚昌明

2行目冒頭の苦痛とは、人を愛するが故に感じる悩みのことでしょう。

1行目にあるように、時に人は誰かに愛されようと必死になることもあります。

それは恋愛感情と同じものかもしれませんし、家族や友人に対する承認欲求かもしれません。

この楽曲においては前者の感情ですが、愛してもらうためにはそのために頭を悩ませ続ける必要があります

これをこの部分では対価だと表現しているのです。

このことは3行目や4行目からも読み取ることができます。

愛という感情を知ると、嬉しいことや幸せなことに心躍らせることも増えるでしょう。

その反面、愛の深さ故に暗く悩み続けることも増えてしまいます。

嬉しさに心を震わせれば震わせるほどに、苦悩に支配される時間も増えていく。

サビではそんな矛盾に対してやりきれない感情が、巧みに表現されています。

そんな巧みさが表れているのが1行目の語尾や4行目の語尾。

ここは読んでわかる通り、「~さ」という口調で綴られています。

一瞬の、儚い愛だとわかっているのに、必死に頭を悩ませている自分。

そこに対する呆れた気持ちが表れているように感じられますね。

綺麗な月が意味するものとは

ろくでなしだと割り切って背伸びした恋の中に
天真爛漫な君の声が
思い出したいと思って聞こえたあの夜空に
見上げたお月様は綺麗ですね

出典: セツナの愛/作詞:谷山紀章 作曲:飯塚昌明

さて、タイトルにも登場しているフレーズがここで出てきました。

月が綺麗ですね」は「あなたを愛しています」という意味で使われることもあった。

この話は、聞いたことがある人も多いでしょう。

ではここで登場するこのフレーズは、一体どのような意味でしょうか。

ここまでの歌詞とこれから登場する歌詞、それらすべてを踏まえて考えてみました。

すると、3つの異なった解釈ができたのです。

個人の捉え方によって異なるでしょうが、ここではすべての解釈を紹介しましょう。