ずっと見ていたからこそわかる涙の跡
もうこんなにずっと
君の事見ていなけりゃ
昨日はなかった目尻の腫れなんて
気付かない涙の跡
出典: 唯風と太陽/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
毎日笑顔で過ごす君を見つめていた僕は、ある日君の「異変」に気がつきます。
いつもと変わらない笑顔に見えますが、昨日泣いたであろう跡がありました。
周りの子は気がついていないようですが、僕だけは小さな違いを見つけることができるのです。
どうしたのかな、何があったのかな、大丈夫かな……。
聞いて心配したい気持ちはあれど、君の元へ駆け寄ることはできません。
笑顔でいてほしい……風に想いを託す
風が都合良く吹いて
その涙飛ばしてくれたなら
ああ、情けない
僕がいい
拭い去る役目は
出典: 唯風と太陽/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
いち早く君の悲しみに気がついたはずの僕。
本当は誰よりも早く君の元へ駆けつけて、涙を拭いてあげたいと願っています。
しかし冷静になって考えれば、普段話すこともない君の涙を拭うなんてできません。
戸惑わせてしまったり、困らせたりしたいわけではないのです。
こんな時にも、ウジウジと悩むしかできない自分に嫌気がさしてしまいます。
泣いている君のそばにいたい
君が君が
泣いていた
その時は悔しい
君が泣いた
現在(いま)の痛みを
僕は知りたい
現在(いま)の君を
誰よりも早く
出典: 唯風と太陽/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
君が手の届く距離にいたのなら、今すぐに駆け寄るのに……。
誰もが泣いている時、どこか心寂しくなるものです。
自分も1人で泣いた経験があるからこそ、今すぐ君のそばに行きたい、と願ってしまいます。
そして、可能であればその原因を知り、解決してあげたい……。
そうすることでまた、君の笑顔を取り戻すことができると信じています。
天気に君への思いを重ねて
晴れは嬉しい
曇れば不安
雨ならば悲しいから
どうかどうか
太陽よ
出典: 唯風と太陽/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
君が笑うと、まるで太陽が喜んでいるかのように空は晴れわたります。
しかし、どんよりとした雲は、君の不安や心配を表しているよう。
雨ならば……言うまでもありません。
こんな時ですら、風に涙を吹き飛ばすように願う僕は、力不足で悲しくなってしまいます。
涙を吹き飛ばした後は、太陽が明るく照らして君の心を明るくしてくれますように……。
言葉にできない僕の気持ちが、どんどんと切羽詰まっていく様子が感じられます。
ついに溢れた君への想い
君が君が
笑っていりゃ
それだけで嬉しい
君がくれた
胸の痛み
溢れてゆくよ
言葉になれば
止められないよ
出典: 唯風と太陽/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
今まで自分の中に押し込めていた君への想いが、ついにせきを切って溢れ出します。
長い間君を見つめていてわかった、自分の本当の願いに気がついた僕。
それは、「いつまでも笑っていてほしい」という切なる願いだったのです。
チクリチクリと痛んできた胸も、もう限界だというように言葉を紡ぎ始めます。
君の喜びは僕の喜び……僕は初めて、君に気持ちを伝えようと決心したのかもしれません。