そんな悪いことをしないと生きていけない世界にいると、何か大切なものを失ってしまう気がします。
それは何なのでしょうか。
一向に「正しさ」を貫き通せない世界を変えるものは、一体何でしょう。
それは「色彩の歌」なのです。
これ、どんな歌なのでしょうか。
「色彩」は目で見るものであり、「歌」は耳で聴くものです。
これも文字をそのまま見るだけでは、よく分かりません。
考えられるのは、「心を豊かにするもの」ではないでしょうか。
正しいことだけでは回らない世界にい続ければ、だんだんと心は寂しくなる一方です。
「どうせまた誤魔化せば良い」「また嘘をついておこう」と思うことは、豊かだといえるでしょうか。
「色彩の歌」は、そんな救いようのない世界を変えるものなのかもしれません。
5行目の英文は直訳すると「全てが明るい」という意味。
歌い出しに出てきた「光」と関係あるのでしょうか。
「全て」は、この世界に生きる命という解釈もあり得そうです。
世界の終わりは明日へ続く
砕け散った夢を 明日の果てに 響かせるように
世界の終わりで 生まれた光 僕ら一つに 今 風の中
出典: WORLD END/作詞:KOHSHI ASAKAWA 作曲:TAKESHI ASAKAWA
「WORLD END」のサビは1番と2番で共通しています。
世界の終わりと共に、叶えられずに終わる夢もあるかもしれません。
しかしたとえ今日砕け散ったとしても、それで終わりとは限らないようです。
その夢は、たとえ世界が終わっても未来に続いていきます。
世界が終わったとしても、未来までなくなるわけではないのでしょう。
世界の終わりで生まれ出た「光」とは、世界にいる「僕ら」の心が一つになったものなのかもしれません。
その光が何を意味するのかは現時点では分かりませんが、終わりゆく世界に生まれることに意義があるはずです。
悲しみに満ちた世界
世界が終わるというのに、なんだか前向きで明るい歌詞が並びます。
まるで、世界が終わるのを祝福しているかのよう。
たしかに手を汚さなければ生きていけない世界のようですが、それほどまでに悲しい世界なのでしょうか。
「世界の終わり」とは、その悲しい世界が終わることを意味しているのかもしれません。
胸につかえる何か
他人事みたいに笑えない
寂しさだけじゃ拭えない
出典: WORLD END/作詞:KOHSHI ASAKAWA 作曲:TAKESHI ASAKAWA
何かが起こった時、たとえそれが自分に降りかからなかったとしても。
他人事として笑ってあしらうことはできないようです。
その代わり手に入った「寂しさ」でも、辛さを紛らわすことはできません。
1番よりもさらに暗く、世知辛さが前面に出ていますね。
ただでさえ悲しそうな世界なのに、何が起こってしまったのでしょうか?
争いは悲しみしか生まれない
勝ち取った物は何だ?
争いの果てに
聞こえて来たのは何だ?
悲しき叫び
Everything is crying
出典: WORLD END/作詞:KOHSHI ASAKAWA 作曲:TAKESHI ASAKAWA
もしかしたら何かを争い、戦争か何かをしたと考えられます。
何を目的とした戦争かで違いますが、その果てに手に入れたモノは色々とあったでしょう。
領土や権力、相手を支配する権利。
しかしそれらは、犠牲になった人や遺された人々のことを考えると空しいものかもしれません。
彼らは当然、悲しんでいるはずです。
大切な人が、争いによって奪われてしまったのですから。
それを表すように、5行目の英文も「全てが泣き叫んでいる」としています。
そんな世界が、間もなく終わろうとしているのでしょう。
終わりは始まりへ
「世界の終わり」は、終わったらそれまでというわけではありません。
「終わり」には続きがあるのです。
続きとは、「新たな世界の始まり」を意味します。
「WORLD END」とは、「世界の滅亡」ではなく「新しい時代の始まり」ではないでしょうか。