ここの歌詞では、たとえ自分の選択によって自分の心も体も傷つく結果になろうとも、心臓が動く限り戦うという士郎の強い意志が語られています。

また、大火災で心臓を負傷し死にかけた士郎を魔術で心臓を再生して救ってくれた養父への想いから「心」という言葉に「心」という意味と「心臓」という意味があることがわかります。

そして、「願いの破片よ彼方へ届け」という歌詞は、自分の願いが英霊として辿った遥かな時間と土地の全てにも届けばいいという願いも込められているのでしょう。

自分が「選んだ正しさ」が「すべて間違いでもいい」という決心

選んだ正しさ
すべて間違いでもいい
信じたもの守れたなら

出典: LAST STARDUST/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

前の歌詞に続き、「正しいだけの正しさなんていらない」「正義の味方になる」というセリフが劇中にもありますが、自分の正しいと信じたものが間違いでも、その正義を守るために進むという士郎の意志が表れています。

迷いのない意志は、圧倒的な力で士郎の正義を否定するアーチャーと戦う力を士郎に宿すのでした。

歌詞に出てくる「Judas」とは誰のことか?

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傷つくのが運命だとしても
心はまだ 色を放つ
さよなら Judas 灰になれ
dust to dust. いつかの弱さへ
傷だらけの硝子の心が
忘れかけた熱を灯す

最後のSTARDUST 舞い上がれ
dust to dust. ash to ash.彼方へ
願いの破片よ 永遠へ

出典: LAST STARDUST/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

「さよならJudas」という歌詞から、”Judas”(ユダ)、すなわち、キリスト教ではイエスを裏切った裏切り者とされているユダという名前で、誰のことを指しているのかという議論が話題になっています。

裏切り者、主にナイフを向けるもの、ということを考えると、自分の始まりである衛宮士郎に刃を向けたアーチャーのことであると考えられますね。

また、ユダに関してwikipediaには次のような記載がありました。

複数の福音書の最後の晩餐の場面ではイエスに裏切りを予告され、『マルコによる福音書』[6]では「生まれなかった方が、その者のためによかった。」とまでイエスに言われている。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/イスカリオテのユダ

ユダが、「生まれなかった方が、その者のためによかった」とイエスに言われたというエピソードです。

このことから考えても、生まれなければよかった者、という意味でユダという言葉を使ったとしたら、衛宮士郎の英霊である、アーチャーのことを指していると考えられます。

何故なら、願いを叶え、全てを守ることができていたら、英霊にはなっていないからです。

アーチャーは自分が辿ってきた道、すなわち、士郎がたどる悲劇を、さらには英霊となることを、そして、過去の自分の正義を否定するために士郎を否定し、戦うことになったのです。

しかし、士郎は自分を否定する自分(アーチャー)に打ち勝って、自らの正義を果たし、生まれるべきではない存在と「さよなら」するのです。

曲名でもある「最後のSTARDUST」という歌詞はアーチャーが使命を果たして消える前に放つ最後の光という意味も込めてあるのかもしれません。

おわりに

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「LAST STARDUST」は「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」のために作られ、その複雑な世界観を見事に再現している曲で、20話の深みを増すための重要な挿入歌でもありました。

楽曲だけでもとても素晴らしい曲ですが、本当に歌詞の生まれたエピソードを知りたい方はぜひアニメも見てみてほしいですし、アニメを見て曲を知ったという方はぜひじっくりと聴いてその歌詞の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。

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