地平線のようにシンプルに

地平線のように シンプルに生きたいけど
なかなかそんなに うまくいかない世界

出典: サンキュー神様/作詞:菅田将暉、中村倫也、CHI-MEY 作曲:CHI-MEY

地平線と言われてイメージするのは、風景を横切るまっすぐな線。

水平線というよりも、大地につながった落ち着いてどっしりした印象を受ける言葉です。

まっすぐに、どっしりと腰を落ち着けて生きていきたい。

そんなシンプルな生き方を望むけれど、うまくいかないことは多いでしょう。

自分の落ち着かない心に邪魔されたり、世の中の情勢に阻まれたり…。

いろいろな事情にぼやきながらも、日々は進んでいきます。

時には消えたい日があっても

朝まで飲み明かし 傷をなめあい
泡のようにいっそ 消えたい日もあるよな

出典: サンキュー神様/作詞:菅田将暉、中村倫也、CHI-MEY 作曲:CHI-MEY

仲のいい友達と集まっては朝まで飲み明かす日々。

そんな中で傷をなめ合うようにお互いの失敗や欠点を語り合うときもあります。

ひどく落ち込んだ時はこのまま消えてしまいたいなんて思う日も。

うまくいかない毎日の中でそんな日々が続くときもあるでしょう。

それでも一緒に飲み明かして語り合う。

そんな友達の大切さは、なかなか会えなくなって初めて気付くものだったかもしれません。

かみなりがくれたもの

不器用な友と進む未来

不器用さ お互い この先も凸凹とあるだろう
それもきっと悪くない あのかみなりに花束を
サンキュー神様

出典: サンキュー神様/作詞:菅田将暉、中村倫也、CHI-MEY 作曲:CHI-MEY

不器用な友達同士。

お互いに器用じゃないことをよく知っていて、だからこそこれからの苦難も予想できます。

そんな友達同士の姿には、MVで並んで歌う菅田と中村の姿が重なって見えます。

これから待ち受けている苦労を思い、けれどそれも悪くないと歌う。

その姿にはしなやかに毎日を越えていこうとする強さが感じられます。

そして「かみなり」に花束を贈り、「神様」に感謝を告げる。

そこにはどんな意図が隠されているのでしょうか。

言葉の意味から深堀りしてみましょう。

かみなりが意味するもの

ここで描かれている「かみなり」。

CDジャケットにも稲光を思わせるギザギザが描かれています。

このかみなりは何を意味しているのでしょうか。

気象としては不安や突然のトラブルを思わせる雷。

神鳴り」という語源からもわかる通り、古来雷は神様が鳴らすものと考えられてきました。

人間の力ではどうしようもない、人知を越えたところからもたらされるトラブル。

2020年の状況と重ねると、それはまさに新型コロナウイルス禍を思わせるものです。

けれど「かみなり」にはこういった言い伝えもあります。

雷の後には稲が実をつける。

辛い状況の後には幸せなことが待っていると、昔の人は考えたのでしょう。

それと同じように、辛い状況を乗り越えた先を思ったとき。

今まで気づかなかった大切な存在や、大事に思っていたことを見つめなおした。

そんな経験をした人も多いかもしれません。

だからこそ「かみなり」のような苦難にも花束を捧げる。

そして大切なものに気付き、改めて感謝を感じる。

そんな思いが込められている一節です。

雨上がりに手にする明日

青空と水たまり

大丈夫だから 多くは持てないよ
ほらまた一歩ずつ 青空の映る水たまりを越えて

出典: サンキュー神様/作詞:菅田将暉、中村倫也、CHI-MEY 作曲:CHI-MEY