スピードライト
線、描く
首都高に問い詰める
「僕はどうしたらいいの?」
脳裏にガラスの破片を散らばせて
浅い痛みが夜削って
音もなく、音もなく、
足バタつかせ
出典: Swan/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
考察その3
ここは車を運転しながら自問自答しているのでしょう。
話し相手が首都高だったわけです。
いろんな歌詞を見てきましたが、道路を二人称にした歌詞は見たことがありませんでした。
頭が混乱した感覚がはっきりと感じられます。ガラスの破片、拾うの苦労なんですよね。
4 言葉は同じ、でも言葉の「目力」は2倍
歌詞その4
愛を歌うそぶり魅せられながら
僕はまた騙され
溢れた言葉で問いた
「また会えるの?」
出典: Swan/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
考察その4
歌い出しの時と異なりギターリフに乗ったロックな叫びと変わっています。
答えを迫りたくなる気持ちがよく分かります。
ただ、距離は詰まっておらず離れたところから求めている思いのみが強くなっているような空回り感を筆者は強く感じます。
踊っているのはSwanなのか魅せられているこの方が踊らされているのか混乱の感情が伝わります。
筆者も思いだけが首都高を飛ばしてしまって当の白鳥は何も気づいていないなんてこともよく経験しました。
でもこういった言葉に筆者は美しさを感じます。
5 視点がコロコロと変化する。継ぎはぎのスライドのように
歌詞その5
笑った吐息を漏らす
消えかけの月の下
踊る街の肌の上
出典: Swan/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
考察その5
ボーカル、川上洋平の作詞ですが、道路や街など土地に感情を例える描写が明確で、日本語だけど英語的な世界を感じます。
空だったり地面だったり視点に一貫性がないことからもSwanに狂わされている悲しい踊りを感じます。
6 音もなく、音もなく。でも色は激しく変わるんだ。
歌詞その6
途端に赤色のセリフが飛び散って
深い傷が夜補って
音もなく、音もなく、
踊り明かした
愛を踊るそぶり魅せつけながら
あからさまに嘯き
溢れんばかりの歌声で
また端ぐの?
出典: Swan/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
考察その6
このswanは普通に接したとしても、受け手から聞くと喘ぐように魅力的に感じるんですよね。
距離の感じ方がずれているからこそもどかしくて白鳥に見えて、この歌になるわけですよね。