RADWIMPSの神秘的サウンドが光る「タユタ」

【タユタ/RADWIMPS】半年以上迷ったAメロ!?意味深な歌詞を徹底解釈!英語歌詞和訳・MVあり!の画像

RADWIMPS「タユタ」は、インディーズから通算5番目のアルバム「アルトコロニーの定理」のオープニングを飾る美しい歌です。

この曲のタイトル「タユタ」は古語の揺蕩う(たゆたう)という言葉からきていると推察されます。

揺蕩う(たゆたう)とは?

辞典によると、"物がゆらゆら動いて定まらない。ただよう。心が動揺する"とあります。

たゆたうとは? ( 動ワ五[ハ四] ) ① 物がゆらゆら動いて定まらない。ただよう。 「波間に-・う小舟」 ② 心が動揺する。ためらう。 「父はあまりの事に,しばし-・ひしが/うたかたの記 鷗外」 「今は逢はじと-・...

歌詞を読み解く前に、この歌に影響を与えたであろう音楽をふたつ紹介します。

河合英里「Shalion」

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この曲は大島ミチル作曲、歌が河井英里という人のものです。

フジテレビ系の番組『ワーズワースの庭で』のオープニングテーマとして使用されていたと筆者は記憶しています。

この「Shalion」という歌は架空の世界をイメージし作られた曲で、北欧系の音楽の神秘さと日本の古楽をまぜて不思議な雰囲気を生み出しています。

まず、この歌の神秘的なメロディがRADWIMPSのボーカル・野田に影響を与えたのではないかと推察します。

もうひとつの要素、Radioheadの音楽

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Bメロの途中と英詞部分はRadioheadが得意とするコード展開です。

Radioheadとは英国を代表する世界的なロックバンドです。

しかし陰鬱な歌詞やサウンドが特徴で、彼らが得意とするギターフレーズや歌唱が引用されていると筆者は考えます。

名曲「タユタ」がたゆたっているのは?

サウンド的には、Aメロの神秘的で神々しい不思議なサウンドと、Radioheadの陰鬱なサウンドの間をたゆたっています。

これは神秘と陰鬱の間をたゆたっているというRADWIMPSのものすごいオリジナリティです。

Aメロに半年以上悩んだのは、神秘的な雰囲気を生み出すためにかなり試行錯誤したのでしょうね。

「タユタ」の歌詞の意味

揺れたこの想いの向かう先を
なにも言わず僕は眺めているよ

言葉だけじゃいつも足りないのは
その手を繋ぐ意味を 残しているの

出典: タユタ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

まず最初から揺れが描かれています。

心が揺れているのです。

この揺れは、人と人が出会った時に手を繋ぐかどうか迷うというものです。

今 想い出が光るまえに僕を見て
枯れた言葉なら もう言わないでいいよ

出典: タユタ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎