小田和正
ヒット曲を多数持つ大御所アーティスト
小田和正といえば、泣く子も黙る大物アーティストということは、誰もが認めるところでしょう。
1970年にオフコースとしてデビューしてから今まで、私達にその素晴らしい音楽を届け続けています。
オフコース時代の名曲として名高い「さよなら」や「Yes-No」、「愛を止めないで」「君が、嘘を、ついた」などは、今でも耳にすることがありますね。
ソロとなってからも1991年、社会現象にもなったドラマ「東京ラブストーリー」の主題歌として起用された「ラブ・ストーリーは突然に」が空前の大ヒット。
オフコースとしてすでにヒットアーティストとしての仲間入りをしていましたが、ソロにおいてもその地位を改めて見せつけた、という結果になりました。
ちなみにこの曲は、オリコン週間シングルチャート1位を獲得。これは、オフコースに時代を合わせても小田和正のキャリア初のことでした。
イントロのギターのカッティングが特徴的なこの曲は、ドラマの中でもその存在感を発揮し、売り上げ枚数はなんと270万枚。
音楽は配信で手に入れることが主流になった今では、考えられないほどの売り上げ枚数ですね。
その後の活躍はご存じの通り。「キラキラ」や「まっ白」、「たしかなこと」など、2000年代に入ってからもヒット曲を多く生み出しています。
そして今年2018年の5月には、約3年振りとなる4曲入りのシングルをリリースする予定。
このシングルに収録される4曲は、全てが映画やドラマ、バラエティ番組のテーマソングや主題歌となっています。
70歳となっても、その創作意欲は全く衰えていないようですね。
清水翔太
100万人に1人の逸材
この「君さえいれば」でコラボした清水翔太は、主にヒップポップシーンで活躍するアーティスト。
10代のうちからその実力を認められ、デビュー前にニューヨークで披露したパフォーマンスは、地元紙で「100万人に1人の逸材」といわれたほどだったようです。
日本より早く、アメリカはその才能に目をつけていたんですね。
2008年にリースしたデビューシングル「HOME」、その後に出したアルバム『Umbrella』ともにオリコンチャートでは1桁台を記録。
華々しくデビューを飾り、あっという間にシーンを上り詰めました。
その後も2ndアルバムがオリコン週間アルバムチャート1位を獲得するなど、勢いは衰えず、2012年には武道館公演を行うほどに。
様々なアーティストとのコラボ-レーションにも積極的であり、加藤ミリヤや童子-T、DOUBLEや青山テルマなどとの作品を発表しています。
「君さえいれば」
ジャンルも世代も違う二人のコラボ曲
今回ご紹介する「君さえいれば」は、2012年にリリースされた小田和正と清水翔太のコラボ曲です。
2人の年の差は、なんと42歳。正直、年の差だけ見ればおじいちゃんと孫、というような世代の隔たりがあります。
それでも同じ感覚で創れる、同じものを分かり合えるというのは2人ともが真剣に、同じ気持ちで音楽に向き合っているからなのでしょう。
そして、音楽の前では年も立場も関係なく、1アーティストとして接する、そういうことがよくわかる例なのではないでしょうか。
きっかけは「クリスマスの約束」
この2人のコラボが実現したきっかけは、クリスマスの恒例となっている小田和正がホストを務める番組「クリスマスの約束」に清水翔太が出演したことだったそうです。
この番組に清水翔太は2009年、2010年、2011年と3年連続で出演。
その後、清水翔太のほうからコラボを持ちかけたといいます。大先輩相手に、かなり勇気がいったことだったでしょうね。
作業中も、とにかく緊張しまくりだったと語っていました。
MV
制作風景がそのままMVになったような作品ですね。
普段の二人の顔を垣間見れて、なんかちょっと微笑ましい印象さえあります。
それにしても、清水翔太が作曲したといいますが、まるで小田和正が作曲したような印象を受ける曲です。
一緒に制作しているうちに、そういうマジックが起こったのでしょうか。
歌詞も、いつもの小田和正の世界観が反映されているよう。
清水翔太が大先輩から受ける影響は、とても大きかったのではないでしょうか。
でも途中の二人の掛け合いの部分など、どちらの味も出ていてとても見応え、聴き応えがありますね。
小田和正、そして清水翔太どちらのファンも、惹きつけられるものになっていると思います。
「君さえいれば」の歌詞
では、歌詞の内容を見ていきましょう。
あの頃の僕達は空見上げて
どんな未来を想像していたんだろう?
怖いものなんて1つもなかった
少年は静かに大人になった
ずっと、君が眩しかったけれど
他愛のない言葉に
君の心の奥の悲しみを知った
君さえいれば
ただ、それだけで
生きてゆける気がする
僕は強くなる
出典: 君さえいれば/作詞:清水翔太 作曲:清水翔太