布袋寅泰【Give It To The Universe】歌詞解説!全てが壊れてしまう前に動きだせ!の画像

これはアーティストとして布袋寅泰が感じていることを反映した歌詞にも感じられます。

活動の成果が認められ有名になっていけばいくほど、万人受けを求められることも増えるでしょう。

これはどのアーティストにも共通することです。

自分が表現したいことと、世間が求めるもの

両者の溝が深ければ深いほどに、アーティストは葛藤してしまうものかもしれません。

きっと世間の声だけを聞き続けたら、アーティストは消化しきれない思いを抱え続けることになります。

反対にアーティストの好きなことだけを突き詰めると、ファンは定着しないのでしょう。

自分自身が表現したいことと世間から求められていること。

両方を上手く合わせて、バランスを取ることが正解なのかもしれません。

しかし時に、そんな正解を選ぶいい子でいることに反発したくなるのでしょう。

自分がやりたい音楽、自分が伝えたい歌詞、自分が伝えたい世界観。

それらを存分に詰め込んで、アーティスト自身が満足できるような曲をリリースする。

そうやって掴んだ自分の満足感と引き換えに、それを望まなかったファンや世間からの批判を浴びることもある。

100点の正解がない、そんな難しい問題を意味している歌詞にも感じられました。

未来に向かう僕ら

僕らはここからどこへ行く?
掴んだ未来 壊してまで

出典: Give It To The Universe/作詞:不明 作曲:不明

この部分の歌詞も、この前に紹介した内容とリンクしています。

しかしここでは、先ほどのような自分勝手な姿は全く見られません。

そして解釈次第ではポジティブにも、ネガティブにも聞こえるのでとても不思議です。

ポジティブに捉えると

気持ちを新たに一歩踏み出そうとする様子が表現されているように感じられます。

「すでに確定された未来」というのは、やりたい放題好きにやり続けたことで叶えた夢のことでしょう。

それを壊すということは、そうして手に入れた自分の未来を手放す、つまり変えようとしているということ。

変えてどうするのか。頑張って、必死になって掴んだ未来を手放してしまって、この先どうしていくのか。

そんな不安が想像されますが、それでも気持ちは前向きなままです。

1行目にありますが、未来は一旦白紙に戻りました

何にもとらわれない、また1からのスタートです。

そんな状況で、また自由に自分の進む先を選べるのだとしたら

どこへ行こうか。そうやって、ワクワクと胸躍らせている状況だと考えることができるのです。

ネガティブに捉えると

反対にネガティブな捉え方をすると、先ほど少し触れた「アーティストのあり方」につながります。

この場合の未来とは広く世間に受け入れられ、評価され、賞賛されている状態を指します。

つまり「アーティストとして成功した状態」のことでしょう。

それを壊すということは、世間のニーズより自分たちが表現したいことを優先するということです。

評価、名声、地位、それらの栄光を全て手放してでも、自分の欲望に忠実に従って表現し続けたい

アーティストにとって前向きなことではありますが、そこまでしてどこへ向かうのか…

きっと一般的には不思議に思われるでしょう。

そういう意味で、ネガティブな捉え方というわけです。

布袋寅泰自身の経験から?

布袋寅泰【Give It To The Universe】歌詞解説!全てが壊れてしまう前に動きだせ!の画像

実は布袋寅泰さんがソロで初めてオリジナルアルバムをリリースした時にも、同じようなことがありました。

1stアルバムは世間から高い評価を受けた反面、心無い批判も数多く寄せられた作品でした。

きっとこの時に世間が感じた思いが、この歌詞に反映されているのでしょう。

アーティストとして捉えると

布袋寅泰【Give It To The Universe】歌詞解説!全てが壊れてしまう前に動きだせ!の画像

実は先ほどのネガティブ解釈は、アーティストに対する世間の目線を基準にした場合の感情です。

しかしアーティスト主体で考えると、この解釈は少し変わります。

アーティストにとって、世間を気にせずにやりたい放題やることは、とてもワクワクすることです。

だからこそ自分たちの評価や名声を投げ捨てて、次はどこで何を表現しようか…

そんな期待に胸を躍らせている様子も想像できます。

こう考えると、この部分の歌詞はポジティブにも見えますね。

「GUITARHYTHM Ⅵ」はまもなくリリース!

布袋寅泰【Give It To The Universe】歌詞解説!全てが壊れてしまう前に動きだせ!の画像

たった数フレーズの紹介でしたが、すでにたくさんの解釈ができました。

これは全編公開されるのが待ちきれませんね。

アルバム自体のリリースは5月29日ですが、こちらの楽曲5月26日に先行配信される予定です。

アルバムリリースまで待ちきれない!というあなたは、ぜひ先行して曲を楽しんでみてください。

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タイトルにもある通り、布袋寅泰さんのギタープレイに注目している記事です。

TAB譜も掲載されていますので、ぜひ挑戦してみてください。